六甲山牧場
ろっこうさんぼくじょう □兵庫県神戸市





標高700mで感じる、究極の平和。
古いアルバムの色褪せた写真の中に、牧場を楽しげに歩いている私の姿がありました。どうやら冬のようで、枯れた芝生の上を歩いています。母に聞けば、3歳の時のこと。それから数えると45年ぶりに、その場所を訪ねてみることにしました。六甲山牧場です。その間に延べ25年も阪神間に住んでいるのに、なかなか行く機会がなかったのです。

のどかな牧草地でたくさんの動物に出会える六甲山牧場は1956年に開設、1976年から一般向けに公開されている。


六甲山牧場は神戸市が運営している。


北駐車場に隣接するミルクカフェ「カウベル」。


メイン入口のひとつ「北入場口」の建物。


入ってすぐにある「ROKKOSAN」モニュメント。
六甲山の、豊かな自然の中で。
六甲山牧場は神戸市が運営する市立の牧場。1956年に設営されましたが、一般向けに公開されるようになったのは1976年です。六甲山の豊かな自然の中で放牧し、のびのびと育った牛や羊、ヤギたちから、その恵みをいただいています。
広さは126ha(甲子園球場32個分!)もあり、そのうち公開されているのは23ha。その中に牧場の魅力がたくさん詰まっています。全体は北、南、東エリアの3つのゾーンに分かれています。

広さは126haもあり、そのうち23haが公開されている。牧場内には可愛らしい建物も多く点在している。


入口ではヤギたちが出迎えてくれる。


小屋の窓から顔を出す白ヤギ。


木立と同じようなサイロのシルエット。


牧場内では普通にヒツジが歩いている。
どの羊も、人にはとても優しい。
北エリアは馬、牛、山羊などがいるゾーン。ポニーライド体験やエサやり体験で動物たちと触れ合えます。南エリアは公園がメインですが、ウサギや牧羊犬もいます。牧羊犬によるシープドッグショーが大人気。東エリアは山の斜面に牧草地が広がるエリア。
どのエリアにも、羊は自由に歩き回っています。特に東エリアには何十頭もの羊が思い思いに過ごしていて、近くにいって触ることもできます。いくら触っても、若葉が美味しい5月のこの日は人間のことよりも草を食べることに夢中でしたが。羊毛を刈られたばかりの子、刈られてまた少し伸びてきた子、まだフサフサの子、いろんな羊がいてどれも可愛らしいです。親にひっついて回る子羊も。どの羊も人にはとても優しいです。

どのエリアにも、羊は自由に歩き回っている。可愛らしい子ヒツジもお母さんの後をつけて。


広大な牧草地でヒツジは自由に過ごす。


園内をヒツジの家族が散歩中。


標高700mでは空も近くに感じる。


ヒツジたちは皆、一心不乱に草を食んでいる。
完璧な五月晴れ、新緑の輝き。
冒頭に書いたように、六甲山牧場は45年ぶり。しばらくすると、写真で覚えている景色が自分の中に蘇ってくるような不思議な感覚がありました。あの時の写真では草は茶色で色褪せてますが、今日は違います。雲ひとつない完璧な五月晴れ、新緑の輝き、土の下で草の根が伸びる胎動さえ感じられそうです。日差しは強いですが、標高700mに吹く風は南風なのに涼しく心地よい。牧歌的な雰囲気に浸っていると、そこにあるのは究極の平和です。思わず私も牧草地で横になってみます。草の上を吹く風は、芝生の匂いと、羊たちの匂いが混じり合っています。それはとてもリラックスできる匂いで、光と風を浴びながら、身も心もとことん癒される感覚でした。

北入場口近くにあるメタセコイア並木。小さな段がついた沢が流れていて、この上なく瑞々しい緑の世界に包まれる。


ウサギなどの小動物も見られる。


標高722mの「ゴールデンポイント」に立つオブジェ。


「シルバーポイント」から望む「ゴールデンポイント」。


園内にはいくつかのサイロが建っている。
夕陽ヶ丘のベンチは、まさに特等席。
六甲山牧場は標高600〜700m付近にあります。最も標高が高いのは東エリアにある「ゴールデンポイント」で722m。まさに私が寝転んでいた場所です。他にも標高706mの「シルバーポント」と標高694mの「グリーンポイント」があって、それぞれ素晴らしいパノラマ眺望が楽しめます。神戸の街並み、明石海峡と明石海峡大橋、そして淡路島まで。また東エリアにある「夕陽ヶ丘」は景色に飛び出すような舞台みたいで、置いてあるベンチはまさに特等席です。

「夕陽ヶ丘」は景色に飛び出すような絶景スポット。神戸の街並み、明石海峡と明石海峡大橋、そして淡路島まで見渡せる。


周囲には燃えるような緑の山並みが続く。


広々とした「南エリア」の全景。


南エリアにあるヒツジたちのための建物。


「シープレース」などのイベントも催される。
可愛らしい動物たち、豊かな六甲山の自然。
また六甲山牧場では新鮮なミルクを使ったバター作り体験ができる「まきば夢工房」や、乳製品や土産物が揃う「六甲山Q・B・Bチーズ館」、複数あるレストラン、ソフトクリームも人気のベーカリーなど、さまざまな楽しみでいっぱい。眺望も楽しめるデッキで食事。数え切れないくらいのレジャーが満載です。
牧場のコンセプトでもある「人と動物と自然とのふれあいの場」、可愛らしい動物たち、豊かな六甲山の自然。見事なまでにそれを体験できる、素晴らしい牧場でした。

南エリアのシンボルで、レストランや土産物店などが揃う「六甲Q・B・Bチーズ館」。六甲山牧場で最も大きな建物。


「Q・B・Bチーズ」で有名な六甲バターが運営する。


立派な角を持ったヤギ。


「ランボルギーニ」の愛称で親しまれている雌牛。


「モーモーエリア」でのんびり過ごす牛たち。
photo.
アクセスマップ
詳細情報
名称 | 六甲山牧場 |
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所在地 | 兵庫県神戸市灘区六甲山町中一里山1-1 |
問い合わせ先 | 078-891-0280 | 神戸市立六甲山牧場 |
休業日 | 火曜日 |
料金 | 3〜11月:大人600円、小・中学生200円、幼児無料、12〜2月:大人400円、小・中学生200円、幼児無料 |
駐車場 | 有料駐車場 |
公式サイト | https://rokkosan.jp/ |
wikipedia | https://ja.wikipedia.org/wiki/神戸市立六甲山牧場 |
食べログ | ー |
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