六甲山
ろっこうさん □兵庫県神戸市
自然と歴史が融合する、神戸を抱く山並み。
阪神タイガースの応援歌でもお馴染みの六甲おろしは、北から六甲山を越えて大阪湾に吹き下ろしてくる冷たく乾いた風のことです。特に秋には本当に山から風の塊がどっと落ちてくるようで、強い風が窓をどんと鳴らす時さえあるほどです。
六甲山という山は、一般的には神戸市から宝塚市まで、長さ約55km・幅約8kmほどの山々の連なりをまとめてそう呼ばれます。神戸や阪神間の街並みにはすぐ背後に六甲の山並みがそびえ、その存在感が日常のものとして親しまれています。六甲おろしが生活と密着して語られるのも、その街との近さがゆえ。とはいえその大きな山塊は遠くからもよく見え、淡路島や大阪市内からも眺めることができます。
神戸といえば六甲山。海の近くにありながら最高峰は931mもあり、都会のすぐそばで眺望や山のリゾートが楽しめる。
「六甲ガーデンテラス」のシンボル、「六甲枝垂れ」。
豊かな自然に触れる「神戸市立森林植物園」。
見事に再生された、かつては荒れ果てた山。
山の近くに来ると、中腹までたくさんの家々が森にとって替わるように建ち並び、麓から見ると一種独特の風景を作り出しています。南には海の開放感、北には六甲山に守られる安心感。阪神間にはどの街にも、そんな明るく快活で落ち着いた空気が流れています。
最も標高が高いところは931m。豊かな緑に包まれた六甲山ですが、実は江戸時代から木材の調達地として伐採が進み、明治初頭には禿げ山だったそうです。それが原因で水害が相次いだため、明治の末になって治水のための緑化事業が始められました。杉などの商用材ではなく、広葉樹林を中心に植林されたのは当時としては画期的な事業で、その後は観光目的の開発と合わせて緑豊かな山へと変貌を遂げました。
江戸時代に木材の調達のために一時期は木が無くなってしまったという。現在は美しい緑に包まれている。
三宮の山手にある「布引五本松ダム」。
六甲山には無数のハイキングルートがある。
標高の高さを利用した電波塔も多い。
山並みをゆく「布引ロープウェイ」。
阪神間モダニズムを昇華した、瀟洒な山岳リゾート。
とくに大正から昭和初期にかけては、神戸の旧居留地の外国人資本家によって大々的に開発され、様々な文化施設、保養所、別荘などが建てられます。日本初のゴルフ場「神戸ゴルフ倶楽部」もこの頃作られ、レクリエーションとしての登山も六甲山にて始められました。その後も関西私鉄の阪急や阪神が競って六甲山の開発に乗り出します。ケーブルカーやロープウェー、さらにドライブウェイが開通し、多数のハイキングコースが作られました。
戦後も六甲山はリゾートとして次々と開発が進みますが、特筆すべきは一貫して自然が大切にされていること。六甲山牧場や六甲高山植物園などは、豊かな山の風景をありのままに楽しませてくれるし、ハイキングコースを歩けば山の本当の姿をまざまざと感じることができます。
六甲山のすぐ北には関西を代表する名湯・有馬温泉。随所に見どころがあり、1000万ドルの夜景と言われる掬星台からの展望、六甲ガーデンテラスなどの観光スポット。神戸の都心からわずかな距離にありながら、自然と見事に融合したリゾートが楽しめる特別な山です。
麓と六甲山を結ぶ「六甲ケーブル」。ロープウェイや有料道路など、多くのアクセス方法がある。
眺望が美しい複合施設「六甲ガーデンテラス」。
「六甲ガーデンテラス」の展望台から。
高山植物を観賞できる「六甲高山植物園」。
100万ドルの夜景、摩耶山へのロープウェイ。
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アクセスマップ
詳細情報
名称 | 六甲山 |
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所在地 | 兵庫県神戸市灘区 |
問い合わせ先 | 078-303-1010 | 神戸国際観光コンベンション協会 |
休業日 | - |
料金 | - |
駐車場 | 有料駐車場 |
公式サイト | https://www.rokkosan.com/ |
wikipedia | http://ja.wikipedia.org/wiki/六甲山 |
食べログ | - |
トリップアドバイザー | https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g298562-d1384606-Reviews-Mt_Rokko-Kobe_Hyogo_Prefecture_Kinki.html |
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