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柳生街道 柳生街道

柳生街道

やぎゅうかいどう □奈良県奈良市
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オススメ度

江戸時代の石畳が苔むす、深い森の街道。

柳生街道

柳生街道は、奈良と柳生を結ぶ生活道路として古くから使われていた約17kmほどの街道。若草山高円山の間の渓流・能登川に沿って続く「滝坂の道」と呼ばれる森の道から始まります。
かつて剣豪の里と呼ばれた柳生。いわゆる柳生一族や宮本武蔵、荒木又右衛門ら、強者揃いの面々が闊歩した道でもあり、彼らにまつわる史跡なども道中には点在。現在は東海自然歩道の一部として整備され、ハイカーには人気のコースとなっています。

圧倒的な力で、訪れた人の心をわし掴みにする。

柳生街道

荒木又右衛門が試し斬りをしたと伝えられ、首の部分でふたつに別れている首切り地蔵。一日に一回だけ、太陽の動きによって斜陽に照らされる朝日観音と夕日観音。大仏殿を建てるために切り出した岩の跡に彫られたと言われる春日山石窟仏。街道に沿って次々に、半ば無造作に現れる史跡はどれも鎌倉時代以前の作とされ、この道の古い歴史を物語っています。
奈良公園を抜けた住宅地の先、一見すると何の変哲もない生活道路、その道の舗装が途切れたあたりから、柳生街道が始まります。そこに一歩踏み出した途端、風景はがらりと一変し、体が震えるほどの自然に囲まれた、美しい森の道が始まります。歴史の奥ゆかしさを肌で感じながらも、それよりもっと五感に迫ってるのは柳生街道にほとばしる自然。それは圧倒的な力で訪れた人の心をわし掴みにします。

水は流れながら、森の空気となる。

柳生街道

しばらくは江戸時代に敷かれた荒い石畳が続き、そこには数々の歴史が通り抜けた跡を残しています。丸く磨耗し、あちこちで崩れ、または石畳の下から成長した木によって分断されています。
道に沿って小川が流れ、透明な澄んだ水が流れています。小川の周辺は一面に苔むし、水は流れながら森の空気となり、緑葉に抱かれ、木漏れ日に触れて辺りを浮遊します。それに誘われるように土手からは常に新たな水が染み出し、石畳を潤しています。全てが新鮮で清廉。密やかに、しかし着実に行われる水と緑の交歓の儀式は、その空気に触れた者の心を清めてくれます。
横たわる朽木は鮮やかな緑の苔に包まれ、そこにたどり着いた種子の新たな芽吹きを見ることができます。頭上からは幾つもの種類の野鳥の声が聞こえ、森の中に吸い込まれてゆきます。小川ではせせらぎの音に合わせて小さな蛙と沢蟹が水と戯れています。緩やかな風が吹き、まるで無声映画のように音も立てず枝葉が揺れています。

静かで優しい自然が集まった時に見せる、力強さ。

柳生街道

この道を歩いて感じるのは、静かで優しい自然が集まった時に見せる、とてつもない力強さです。すごく大きな力で、まるで生き物のように森は強い意思を持って動いているように感じることができます。そしてその意思は、訪れる人間をも森の一部として受け入れようとしています。人間は無条件に森に歓迎され、そこに含まれることを許されている、そんな神々しさを感じないわけにはいきませんでした。

photo.

アクセスマップ

詳細情報

名称 柳生街道
所在地 奈良県奈良市高畑町〜柳生町
問い合わせ先 0742-94-0002 | 柳生観光協会
休業日 -
料金 -
駐車場 -
公式サイト https://narashikanko.or.jp/spot/nature/yagyu-kaido/
wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/柳生街道
食べログ -
トリップアドバイザー https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g298198-d5978516-Reviews-Yagyu_Kaido-Nara_Nara_Prefecture_Kinki.html
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