首切り地蔵
くびきりじぞう □奈良県奈良市
剣豪・柳生十兵衛の伝説が残る、鎌倉時代の地蔵。
奈良市街と東部の山村・柳生を、瑞々しい森と田園風景の中を抜けて結ぶ柳生街道。その西半分、世界遺産にも登録されている春日山原始林を行く「滝坂の道」にある首切り地蔵は、人間と同じ背丈ほどある大きな地蔵さんです。作風から鎌倉時代のものとされる歴史あるもの。分かれ道の分岐点に立っていて、もう何百年もの間、街道を行く人々の道案内もしています。
ずんぐりとした石彫りの体は苔むし、精霊が宿るかのように深く静かな森と同化したような様子です。まだ新しそうな赤い前掛けが鮮やかでよくお似合いです。穏やかな顔で、街道を往来する人々に優しく語りかけてくるような風貌なんですが、実は彼、首を切られてしまった可哀想な地蔵さんなんです。首には何かで水平にきれいに切られてしまったような痕があり、よく見ると痛々しい居出立ち。剣豪・柳生十兵衛が刀の試し切りをしたため、という伝説が残ります。
photo_by_matsuoka_CC_BY-SA_4.0_from_Wikimedia_Commons
首切地蔵の首が切れているのは、伝説の剣豪・柳生十兵衛が刀の試し切りをしたためと伝わる。
奈良から柳生へ抜ける「柳生街道」に立つ。
奈良公園飛火野からは徒歩1時間ほどかかる。
その風貌は、微笑みかけているようにも見える。
豊かな自然がみなぎる滝坂の道はハイキングコースとして親しまれていて、この首切り地蔵のある場所には休憩所が設けられています。鬱蒼とした森は夏でも湿り気を含んだ涼しさで、首切り地蔵の横でひと休みしていると、地蔵の石肌と同じように自分の肌もひんやりとしてきて気持ちがいいです。その間にも何人かのハイカーが首切り地蔵の前を通りすぎます。その風貌からか、その度に律儀にハイカーに微笑みかけているように見える、とてもキュートなお地蔵さんでした。
photo_by_matsuoka_CC_BY-SA_4.0_from_Wikimedia_Commons
近くでよく見ると可愛らしい表情をしていて、通り過ぎるハイカーたちを見守っている。
photo.
アクセスマップ
詳細情報
名称 | 首切り地蔵 |
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所在地 | 奈良県奈良市春日野町 |
問い合わせ先 | 0742-27-8866 | 奈良市観光協会 |
休業日 | - |
料金 | - |
駐車場 | なし |
公式サイト | - |
wikipedia | - |
食べログ | - |
トリップアドバイザー | https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g298198-d10408534-Reviews-Kubikiri_Jizo-Nara_Nara_Prefecture_Kinki.html |
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