伊太祁曽神社
いたきそじんじゃ □和歌山県和歌山市
境内で感じる、神聖な「木」の存在。
伊太祁曽神社の境内で印象的なのは、境内の至るところに感じられる「木」の存在です。注連縄が掛けられた木が随所にあり、また古木巨木も多くあります。ご神木の切り株が境内の真ん中に鎮座していたり、最も印象深いのは拝殿前に等間隔で並ぶ4本の杉です。拝殿の造りと連動するように配されていて、もはや拝殿の一部にも見えるような光景です。
そんな風に伊太祁曽神社に「木」の存在を強く感じるのは、その歴史と祭神によるものなのです。
果てしない歴史の深み、紀伊国の一宮。
伊太祁曽神社の創建ははっきりしていないそうです。しかし元々は今の日前神宮・國懸神宮の場所に鎮座しており、日前神・国懸神がその地に祀られる時に遷座したと伝わります。日前神宮・國懸神宮は約2600年前の創建と言われ、となると伊太祁曽神社はもっと以前からあったことになります。果てしない歴史の深みを感じます。
ちなみに紀伊国一宮とされ、日前神宮・國懸神宮、竈山神社と伊太祁曽神社を参詣することを「三社参り」と呼ぶそうです。
4本の杉が、特別な結界を示している。
その歴史を湛えて、伊太祁曽神社の境内には神聖な雰囲気が満ちています。鳥居をくぐり、正面の一段高くなった場所に本殿と拝殿があります。拝殿へ上る石段の両脇には紀州青石の石垣が積まれ、和歌山らしさを感じます。拝殿は横に幅広く、そしてあの4本の杉が特別な結界を示しているようです。たまたま1組の夫婦が、神職と一緒に祈祷のために本殿への扉が開かれました。中から聞こえてくる祝詞が、より一層神聖な雰囲気を高めていました。
元は神木だった、木俣くぐりの切り株。
伊太祁曽神社の拝殿の向かいには、有名な木俣くぐりの切り株が置かれています。元はご神木で雷に打たれてしまったものだそうですが、木に開いた穴をくぐれば厄難除けのご利益があると言われています。またその周りには木彫りで作られた十二支の彫刻が置かれていて、どれもかなり立派。その年の干支だけは空席になっていますが、実は拝殿の前に置かれています。この年は辰年。そこには私の干支でもある龍がありました。
緑豊かな国、日本の原点のひとつ。
ところで伊太祁曽神社の祭神は、五十猛命 (いたけるのみこと)。その父である素戔嗚尊(すさのおのみこと)から託された「木の種」を日本の国中に蒔いて、国土全体に豊かな森をもたらした「木」の神様です。伊太祁曽神社で最初に感じた「木」の存在にだんだんと近づいてきました。
そして「木」の神様が最後に降り立った地こそが今の和歌山であり、そのことから「木の国」すなわち「紀伊国」と呼ばれるようになったのです。これで全て合点がいきました。「木」の神様を祭神としているからこそ、伊太祁曽神社には神聖な「木」の存在を感じたわけです。緑豊かな国、日本の原点のひとつが垣間見られた気がしました。
photo.
アクセスマップ
詳細情報
名称 | 伊太祁曽神社 |
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所在地 | 和歌山県和歌山市伊太祈曽558 |
問い合わせ先 | 073-478-0006 | 伊太祁曽神社 |
休業日 | - |
料金 | - |
駐車場 | 無料駐車場 |
公式サイト | https://itakiso-jinja.net/ |
wikipedia | https://ja.wikipedia.org/wiki/伊太祁曽神社 |
食べログ | ー |
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