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本福寺 本福寺

本福寺

ほんぷくじ □兵庫県淡路市
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寺院建築に与えられた、新たな息吹。

淡路島北部にある本福寺は、それまでの寺院建築の常識を覆すような造りで注目されるお寺です。東海岸を巡る国道28号線から、山手へ少し上がった場所に寺地があります。境内からは、大阪湾の優美な眺望を楽しめる高台にあります。
その本福寺の本堂は水御堂と呼ばれていて、かなり風変わりな建築となっています。設計したのは世界的に有名な現代建築家、安藤忠雄氏です。氏の特徴が色濃く発揮された水御堂を見学に訪れました。

本福寺

ここが、仏教の世界であることを悟る。

水御堂は境内の奥にあり、案内板に沿って歩いていると突然巨大なコンクリートの壁が現れます。緩やかなカーブを描いて遠回りの動線を誘い、やがて足元に大きな楕円形の池が現れます。その池には蓮の花が咲いていて、直前までの現代的な世界からハッと我に帰るようにここが仏教の世界であることを悟ります。
そしてその池の中心には、なんと池の階下へ降りていく階段があります。この池こそが水御堂の屋根部分にあたり、本尊が安置される空間は地下にあるのです。それは安藤忠雄氏の地中美術館や、大山崎山荘美術館の地中館を想起させるものがあります。

本福寺

浄土寺を想起させる、神々しい雰囲気。

階段を降りると円形の空間があり、地上の楕円形そのままの形をしているようです。中心には朱塗りの壁で囲まれた、本尊を安置する空間があります。その外側をぐるりと回廊が取り巻いている構造。一番外側はコンクリート打ち放しの壁です。
本尊の薬師如来像の背後は極楽浄土の方角である西方向になり、さらにその後ろからは地下であるにもかかわらず外の光が取り込まれように設計されています。その光が朱塗りの格子を通って後光のように本尊と堂内を赤く照らし、神々しい雰囲気を醸し出しています。思い出したのは兵庫県小野市にある浄土寺国宝の浄土堂と阿弥陀三尊立像。まさに同じような演出と思ったら、やはり浄土堂の手法を取り入れたそうです。

本福寺

安藤忠雄氏による、数少ない寺院建築。

元々本福寺は平安時代後期に創建された古刹で、代々菩提寺とされる檀家も多いお寺でした。だからお寺の本堂にこのような現代的な建築を取り入れることに当初はかなりの反対があったといいます。しかし話し合いを通して採用が決まり、1991年に落成。安藤忠雄氏による数少ない寺院建築として話題を集め、今では本福寺には多くの観光客も立ち寄るようになりました。
今回の私のように建築物を見に本福寺に来たとしても、知らずのうちに仏教の世界を肌で感じたわけです。そういった意味ではこの建築の果たしている役割というのは大きく、本福寺のこれからにおいても非常に意義のあることだと感じました。

本福寺

photo.

アクセスマップ

詳細情報

名称 本福寺
所在地 兵庫県淡路市浦1310
問い合わせ先 0799-74-3624 | 本福寺
休業日 -
料金 大人400円・小人(中学生以下)200円
駐車場 無料駐車場
公式サイト -
wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/本福寺_(淡路市)
食べログ -
トリップアドバイザー https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g1022838-d5230979-Reviews-Honpukuji_Temple-Awaji_Awaji_shima_Hyogo_Prefecture_Kinki.html
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