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浄土寺 浄土寺

浄土寺

じょうどじ □兵庫県小野市
公式HPwikipediaトリップアドバイザー食べログ国宝新西国三十三所
オススメ度

国宝燦然と輝く、浄土堂と阿弥陀三尊。

浄土寺

大仏様(だいぶつよう)と呼ばれる建築技法があります。詳細な特徴は省いてしまいますが、その造りの代表的な建築物が小野市にあります。浄土寺という中規模のお寺なのですが、国宝と国の重要文化財を多数有する名刹なのです。境内に咲き誇る桜も有名な寺なのですが、桜を待ちきれない1月の小春日和に訪問しました。

一風変わった、浄土寺の伽藍配置。

浄土寺

浄土寺は東大寺大仏殿の復興に多大な功績を残したとされる重源上人によって、1194年に創建されたと伝わります。小高い丘の上一体に境内を持ち、そこにはいくつかの堂宇が建ち並んでいます。今までたくさんの寺院を見てきましたが、浄土寺の伽藍配置は特徴的です。境内の中央に小さな池と鳥居があり、その奥には八幡神社が鎮座しています。そして池を挟むようにして、左右に浄土堂と薬師堂が向かいあって佇みます。なんという配置なのか分からないですが、それはどこか直感的に今までの寺とは違うと感じるものです。そしてこの浄土堂こそが、この古刹を特に有名にしている建物です。

快慶渾身の作、阿弥陀如来像の迫力。

浄土寺

冒頭に記した大仏様で建てられていて、その貴重な歴史的価値から国宝に指定されています。柱などの躯体は朱色で統一され、外観はシンプルでありながら存在感があります。そしてこの浄土寺をさらに有名たらしめているのが、この浄土堂の内部に安置されている巨大な阿弥陀三尊。稀代の仏師、快慶による仏教美術の傑作です。中央に像の高さ5.3m、全高は7.5mもある阿弥陀如来立像、左側にはやや低いがそれでも巨大な勢至菩薩、右側には観音菩薩が屹立します。厨子や柵もなく、ごく近くまで行きまじまじと鑑賞することができます。それぞれの仏様の柔和でなめらかな曲線美と、装飾物とくに台座部の雲の表現などいきいきとした動きの対比が素晴らしく、快慶渾身の作に見事に心奪われます。

錚々たる、国宝・重要文化財のラインナップ。

浄土寺

さらに夕刻、阿弥陀三尊の背後の蔀戸から西日が差し込めば、それが浄土寺のハイライトのひとつ。まるで後光に包まれるように三尊が光の中に浮かび上がり、まさに御来迎の瞬間を表すような絶景になるといいます。浄土堂は内部も鮮やかな朱色の柱や梁が屋根まで露出しているため、陽光が堂内を乱反射すると全体が赤みを帯びた空間になるのも神秘的。今回訪ねた時間は少し早かったため、この瞬間は是非改めて体感しに行きたいと思っています。
また境内には国宝の浄土堂をはじめ、国の重要文化財としては1517年再建の薬師堂、13世紀に建造された鎮守八幡神社の本殿と拝殿があり、古刹の威厳たっぷり。さらに国宝の阿弥陀三尊はもとより、重要文化財では重源上人坐像や鼓、仮面、涅槃図などの宝物も多く所蔵しており、そのパワフルなラインナップも特筆すべきものがあります。

何百年もこの場所で続く、癒しと救いの儀式。

浄土寺

絵に描いたような昔ながらの日本の田園風景に佇む、見どころたっぷりの古刹・浄土寺。静かな境内の片隅で耳を澄ましていると、自然と心が落ち着いてきます。嫌なこともたくさんある毎日ですが、浄化されるこの感覚。何百年もこの場所で続く、癒しと救いの儀式。浄土寺の上に広がる空の下、ひとり色々な事を考えて過ごしていました。

photo.

アクセスマップ

詳細情報

名称 浄土寺
所在地 兵庫県小野市浄谷町2094
問い合わせ先 0794-62-4318 | 浄土寺
休業日 12月31日、1月1日
料金 500円
駐車場 無料駐車場
公式サイト -
wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/浄土寺 (小野市)
食べログ -
トリップアドバイザー https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g1022830-d8041263-Reviews-Jodoji_Temple-Ono_Hyogo_Prefecture_Kinki.html
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