六甲マリンパーク
ろっこうまりんぱーく □兵庫県神戸市
他愛もない日常に、特別を感じられる場所。
夏になるとよく夕涼みに出掛けるのが六甲マリンパーク。特に何があるわけでもなく、六甲アイランドの南の端にある海際の公園です。でもここにはここにしかない、とても平和な夕暮れがあります。
六甲アイランドは神戸市東灘区の海を埋め立てて作られた人工島。1988年の完成以来、成熟した海上のニュータウンとして約2万人の人々が暮らしています。六甲マリンパークはその一番海側、ヤシの木とキリンみたいな形をした巨大なコンテナクレーンが並び立つ、とても静かな公園です。時々巨大なコンテナ船が目の前を通るその迫力に驚いたり、満潮時に海水に浸るところがあるのを発見したり、鳥の形をしたユニークなトイレがあるのに気づいたり、訪れるたびにいつもちょっとした面白いことに出くわします。人気の釣りスポットでもあり、特に週末はたくさんの太公望が獲物を狙っています。
六甲アイランドの最南端にある、海に面した公園。南国的なムードが漂う。
大阪湾を目の前に開放感たっぷり。
人気のカフェにはテラス席も。
背の高いヤシの木が立ち並ぶ。
大きな空、陸地はポートアイランド。
やがてゆっくりと、夕暮れを侵食する夜空。
僕は夕方になると訪れて、日が暮れるのをそこで眺めます。沖にある護岸のおかげで海はプールのように穏やかで、空をよく映します。どこか遠くで船のエンジン音が聞こえます。太陽は徐々に傾き、空を茜色に染め始めます。緑だったヤシの木も、赤白だったコンテナクレーンも、暮れゆく空を背景に黒い影となり、やがてゆっくりと夕暮れを侵食する夜空と同化するのを待っています。
海はダイナミックにその色を変えてゆきます。青、赤、紫、そして漆黒。大きな空をそのまま鏡のように映し、いつも空よりも少しだけ濃い色をしています。東側の埠頭から、九州へ向かうフェリーがいつも同じ時間に滑るように沖へ進んでゆきます。
六甲マリンパークの頭上に広がる大きな空の色は、時間によってダイナミックに変化する。
鳥の形をした建物は公衆トイレ。
夕陽のスポットライトが雲を照らしていた。
街の光は、海上で一本の光の線を作る。
やがて大阪の港に煌々とした明かりが灯ります。そして神戸の港にも明かりが灯ります。正面には南大阪から和歌山にかけての明かりが灯り、それらは海上で一本の光の線を作ります。それらはゆらゆらと揺れながら、空の色が落ちてゆくほどに明るさを増してゆきます。六甲山の展望台から眺める大阪湾はもちろん最高ですが、ここで目線の高さで見る大阪湾も、空間的な奥行きが面白くて素敵です。
そしてあたりには人影も少なくなり、とてもとても静寂な景色が広がります。しばらくしてその静寂に慣れたら、ここでの夕涼みを終えます。平凡な一日だったとしても、叙情的な夕暮れに心癒される、とっておきの場所です。
ヤシの木と港湾施設のクレーンがシルエットで浮かび上がる六甲マリンパークの夕暮れ時。
雲が低い日の夕焼けは特に美しい。
沖には長い堤防が海と空を隔てている。
photo.
アクセスマップ
詳細情報
名称 | 六甲マリンパーク |
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所在地 | 兵庫県神戸市東灘区向洋町 |
問い合わせ先 | 078-322-5653 | 神戸市みなと総局 |
休業日 | - |
料金 | - |
駐車場 | 周辺有料駐車場 |
公式サイト | - |
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