丹波竜発見の地

1億4000万年もの時間を旅した、巨大な恐竜。

2006年、篠山川の川床で大きな恐竜の化石が発見されました。体長は10m以上と推測され国内最大級、そして日本で初めて発見された竜脚類という種の恐竜でした。竜脚類とは首や尾の長い大型の草食恐竜。ブロントサウルスやブラキオサウルスと同じ種類といえば、お分かりになる方も少しはいるかもしれません。ここで見つかったのはティタノサウルスという種と同類のものらしく、胴体と頭部が一緒に見つかった世界的にも珍しいケースだそうです。それは白亜紀からのタイムカプセル、1億4000万年を越えての贈り物でした。

体長は10m以上と推測される国内最大級の恐竜の化石が、この場所から発見された。

実物大の丹波竜を形取った看板に、その大きさを知る。

大きな駐車場から田畑の間を5分ほど歩いたところ、青緑色の水が轟々と音を立てて流れる渓流の脇に、今は残念ながらセメントで埋め戻されていましたが、発掘場所があります。河原へは降りることができないようになっていますが、側に建つ煉瓦造りの発電所跡の壁に発掘に関する資料が展示してあり、音声ガイドなんかもあって興味深いです。
まさに発掘の最中なら興奮も倍増ですが、恐竜発掘のダイナミックな現場を想像して訪れたら、ちょっと拍子抜けの感も。でも発見を記念して作られた実物大の丹波竜を形取った看板は、想像以上の大きさです。

近くにあった巨大な原寸大の看板。「丹波竜」と名付けられた。

周辺は美しい渓流となっている。

まさに発掘が行われた場所。

のどかな山里は、ひそかに盛り上がりを見せる。

こんなに大きな恐竜の化石が、この河原に眠っているのかと思うと、小さい頃暇があれば恐竜図鑑を開いてた男子心が蘇ってきます。またタイミングが合えば、続きの発掘現場なんかも見てみたいものです。
もちろん恐竜の発見は町おこしに一役買っていて、周辺には丹波竜うどんや丹波竜ラーメンといったご当地麺ができたり、のどかな山里はひそかに盛り上がっています。

道路にペイントされた丹波竜の足跡など、あたりには恐竜にまつわる仕掛けが施されている。

側に建つ煉瓦造りの発電所跡。

壁には発掘に関する資料が展示してあった。

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