兵庫県立人と自然の博物館
ひょうごけんりつひととしぜんのはくぶつかん □兵庫県三田市





巨大な建物を生かした、壮大な展示が魅力。
1992年に兵庫県三田市のニュータウンに開業した、大規模な自然博物館。丘陵地の谷間を利用して建てられた総ガラス張りの建物で、谷底に向かって造られた4階建ての4階部分が周辺の街並みの地上階という高低差。延床面積は約1.9万㎡もあって、国内の公立博物館としては最大級の大きさを誇ります。さらに設計は世界的建築家の丹下健三氏という、建築物としても見ごたえのあるスポットです。

1992年に開業した、大規模な自然博物館。丘陵地の谷間に建てられた総ガラス張りの建物は、世界的建築家の丹下健三氏の設計。


周辺は公園として整備されている。


円形劇場のような「集いの広場」。
テーマは、「人と自然の共生」。
メインの入口は3階。なので地上から大階段を地下へ降りたところにあります。入館料は200円と非常に良心的。館内に入ると、ありとあらゆる分野の展示が盛りだくさんに並んでいます。
愛称は「ひとはく」。「人と自然の共生」をテーマに、自然、動物、植物、恐竜、地理、歴史、文化、環境問題、自然災害など、幅広い分野で構成されています。階ごとに大テーマがありますが、その中でも分野が多岐に渡るので、さまざまな分野がランダムに展示されているように感じます。しかしそのひとつひとつが詳しく専門的なので、興味のある展示があれば時間をかけて掘り下げた学びが得られます。

愛称は「ひとはく」。「人と自然の共生」をテーマにかなり広範囲に展示を行なっている大規模な自然博物館。


熱帯雨林に動物と植物の関係を学ぶ「共生の森」。


敷地内には実際の美しい花々も咲く。


吹抜けの大空間「地球・生命と大地」エリア。


エナメルに輝く蝶「エガモルフォ」。
出迎えてくれるのは、野生動物の剥製たち。
特徴的だった展示をいくつか紹介すると、まず入口すぐにある、野生動物の剥製コーナー。イノシシやタヌキ、キツネ、シカなどこの地域で馴染み深い動物たちですが、幼体から成体まで見られるのが特徴。またツキノワグマ、イヌワシ、コウノトリといった大型のものも迫力そのままに展示されています。
大阪湾に迷い込んだナガスクジラの骨格標本もすごい迫力。全体の大きさにも、背骨ひとつひとつの大きさにも驚かされます。

入口すぐにある野生動物の剥製コーナー。身近な動物だが、幼体から成体まで見られるのが特徴。


どの剥製も今にも動き出しそう。


直径2mもあるオオオニバスの葉脈。


兵庫県の県鳥であるコウノトリの剥製。


アメシスト(紫水晶)の巨大な結晶。
恐竜や大型動物も、大胆に展示。
それと兵庫県で恐竜といえば、丹波竜。ティタノサウルス類とされ、全長は13mにもなる国内最大級の恐竜です。丹波竜については大きな展示室があり、その骨格模型や発掘の経緯など、かなり詳細に学ぶことができます。背骨の一節を実際の重さで再現した模型を触ることができ、持ち上げてみるとその重さに驚きます。こんな岩みたいなものが何十も連なった体で動くなんて。一説によると体重は15トンもあったそうで、スケールの大きさに圧倒されます。
また1階のメインを張っているのは、アメリカマストドンの化石。1万年以上も前に繁栄していた、マンモスやゾウの祖先にあたります。その巨体と圧巻の牙が迫力満点。

兵庫県で恐竜といえば「丹波竜」。ティタノサウルス類とされ全長は13mにもなる国内最大級の恐竜で、詳しく展示されている。


マンモスの祖先にあたるアメリカマストドンの化石。


巨大なナガスクジラの骨格標本。


魚竜の一種、オフタルモサウルスの化石。


累々と並ぶ、類人猿の頭蓋骨。
野島断層の地層を、剥ぎ取った展示も。
さらに兵庫県各地の、地理的な成り立ちや特徴を紹介するコーナーも興味深いです。中には阪神淡路大震災を引き起こした、淡路島の野島断層の地層を剥ぎ取った展示も。本当に50cmほどずれてて、しかしあの未曾有の地震はこの50cmによって起きるのかと意外に思えたり。また神戸市内の全建物を全壊・半壊・損壊なし・全焼などに色分けされた地図も。地域によって色の傾向がはっきりと分かり、地盤の影響が直感的に理解できます。

阪神淡路大震災を引き起こした、淡路島の野島断層の地層を剥ぎ取った展示。50cmほどのずれが確認できる。


兵庫県内の特色ある地形のジオラマも。


自由に触ることができる化石も多い。


アフリカに飛来した隕鉄。


入館料200円で見られる世界は壮大。
色々なことに、興味を持つチャンスがある。
まだまだ全然語り尽くせないほど、人と自然の博物館には見ごたえのある展示が展開されています。どれも見せ方に工夫があり、また触れたり体感したりしながら学べる展示も多数。子供たちも楽しみながら見ることができますし、実際に驚いたりはしゃいだりする声も館内にこだまします。セミナーも頻繁に開催されてるみたいで、休日のこの日は1時間ごとに催しが組まれていました。
最近は博物館や資料館を見学することが多いのですが、今まで見た中ではダントツに充実した博物館でした。色々なことに興味を持つチャンスが、ここには溢れているように感じました。

どれも見せ方に工夫があり、また触れたり体感したりしながら学べる展示も多数。大人でも何度も訪れたくなる。


敷地内には憩いを感じる森もある。


心地よい深田公園の芝生広場。
photo.
アクセスマップ
詳細情報
名称 | 兵庫県立人と自然の博物館 |
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所在地 | 兵庫県三田市弥生が丘6丁目 |
問い合わせ先 | 079-559-2001 | 兵庫県立 人と自然の博物館 |
休業日 | 月曜日、年末年始 |
料金 | - |
駐車場 | 有料駐車場 |
公式サイト | https://www.hitohaku.jp/ |
wikipedia | https://ja.wikipedia.org/wiki/兵庫県立人と自然の博物館 |
食べログ | ー |
トリップアドバイザー | https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g1022831-d1424170-Reviews-Hyogo_Prefectural_Operated_Human_and_Nature_Museum-Sanda_Hyogo_Prefecture_Kinki.html |
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