花山院菩提寺

かざんいんぼだいじ　□兵庫県三田市

悠久と幽玄に満ちた、山中の古刹。

花山院菩提寺は三田市街地の北東、有馬富士公園を越えたあたりに広がる山地に佇む古刹です。651年に法道仙人により開基され、以来1300年以上に渡りこの地で信仰を集めています。また西国三十三所霊場の番外札所としても知られています。
境内は標高約400mほどの高さにあるので、なかなか徒歩で参拝する方はいません。今回も車で向かいましたが、かなりの急勾配。エンジンが心配になるほど唸りを上げながら登りましたが、自転車で登られてる方もいて感心。駐車場まで着くと、すぐに山門となります。

仁王像が睨みを利かす、風情ある山門。

山門は風情のある門で、険しい表情をした仁王像が睨みを利かせています。参道はすぐに石段になり、青々とした新緑に包まれていました。少し上ると広場になった境内があり、山側に花山法皇殿、薬師堂が並んで建っています。どちらも本堂であり江戸時代中期のもので、しかし美しく保たれた感じがします。千社札の多さが印象的。また2堂の右側には「幸福の七地蔵」と呼ばれる７体の地蔵尊が安置されています。比較的新しいお地蔵様です。

花山法皇御廟には、宝篋印塔と古木が立つ。

花山院菩提寺は、花山法皇と大変縁の深いお寺です。花山法皇は17歳で平安時代の第65代花山天皇として即位しましたが、わずか2年で退位。その後隠棲生活を過ごしたのがこの花山院菩提寺でした。退位後に西国三十三所を巡礼して播州清水寺からこの地に光を見て、隠棲の場所として落ち着かれたそうです。14年もの年月をこの地に過ごし、やがて帰京しますが、41歳の若さで崩御した場所はやはり花山院菩提寺でした。
花山法皇殿は花山法皇を祀ったお堂で、木造の花山法皇像が安置されています。またその向かいには花山法皇御廟があり、一段高くなった玉垣の内には宝篋印塔と大きな古木が立っています。そこは山寺の風情に相応しく、悠久と幽玄の雰囲気に包まれています。

播磨の山並みを、遠くまで見晴らす。

また花山院菩提寺はその標高から、境内からの眺望の素晴らしさでも知られています。播磨の山並みを遠くまで見通し、手前には美峰・有馬富士。寺のご詠歌は「有馬富士ふもとの霧は海に似て波かときけば小野の松風」というもので、実は私が昔から好きな和歌なのですが、目を瞑って想像する景色がまさにそのまま現出したような絶景でした。

photo.

アクセスマップ

詳細情報

名称	花山院菩提寺
所在地	兵庫県三田市尼寺352
問い合わせ先	079-566-0125 ｜花山院菩提寺
休業日	-
料金	-
駐車場	有料駐車場
公式サイト	https://www.kazanin.jp/
wikipedia	https://ja.wikipedia.org/wiki/菩提寺_(三田市)
食べログ	ー
トリップアドバイザー	https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g1022831-d5819584-Reviews-Kazanin_Bodaiji_Temple-Sanda_Hyogo_Prefecture_Kinki.html
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