北淡震災記念公園

震災の傷痕を、ありのまま伝えるために。

1995年1月17日5時46分。当時高校生だった僕は、阪神大震災を奈良で体験しました。この野島断層が動いた震動は約80km離れた奈良でも相当なもので、たまたま起きていてその揺れを実感したものです。その後ニュースで見た衝撃的な惨状は、ある意味自分の人生にも影響を与え、大学入学を機に神戸に暮らすようになるきっかけにもなった出来事でした。

全ての発端となった、野島断層の姿を見る。

北淡震災記念公園は、阪神大震災を引き起こした野島断層の展示を中心として整備された公園です。淡路島の北西部、まさにこの場所で、約10kmにわたって地面がずれ動いたそうです。公園のメイン施設である野島断層保存館では、逆断層と言われる地面のズレそのものを見ることができます。もちろん日本全国、ちょっとした街中の段差さえ断層の現れだったりするのですが、ここではとても生々しい形で、それを観察することができます。ほんとに地面が瀬戸物のように割れてずれていて、大地は動いていることが実感できます。約150mほどが保存展示されていて、エントランスで流されている当時の映像と見比べてみたら尚よく理解できます。

止まったままの時計が、物語るもの。

園内には他にも、震度7の揺れを体験できる「震災体験館」や、断層の上で倒れずに残った住宅で散乱した台所や止まったままの時計が印象的な「メモリアルハウス」などがあり、どれも地震の恐ろしさ、防災の大切さを痛感させられる展示となっています。また淡路島の特産品なども扱う物産館もあり、比較的長い時間かけて楽しめる施設でした。

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