納屋橋
なやばし □愛知県名古屋市






往古の佇まいを、纏い続ける名橋。
日本百名橋にも選定されている納屋橋は、名古屋市の目抜通りのひとつ、広小路通にある橋です。その下を流れるのは堀川。名古屋城築城の際に掘削された、資材運搬のための運河でした。全長は27mと短く、幅は広小路通の拡張に合わせた30m。全長よりも幅の方が広い橋となっています。かつては路面電車も走っていましたが、現在は5車線の車道と広めの歩道として使われています。

納屋橋は「日本百名橋」にも選定されている歴史ある橋。最初の架橋は1610年で、「堀川七橋」として親しまれる7本の橋のひとつ。


様々な時代を駆け抜けた名橋。


ファサードにも時代を超えた重みを纏う。
街の名前にもなった、地域のシンボル。
多くの日本百名橋がそうであるように、納屋橋も古い歴史と、架け替えられても往古を偲ばせるクラシカルなデザインを持っています。
納屋橋が最初に架けられたのは1610年。「堀川七橋」として親しまれる7本の橋のうち、真ん中に位置する橋です。その後何度も架け替えられてきましたが、大正2年には鋼製アーチ橋に架け替えられました。名古屋の近代化を象徴するような立派な造りで、当時はたいそう耳目を集めたそうです。元々は尾張藩の米蔵が多かった地域で、納屋町と呼ばれていたエリア。納屋橋と名付けられこの橋の付近は、道路と路面電車で活況を見せ、発展した繁華街を指す地域名として「納屋橋」と呼ばれるようにもなりました。

現在の納屋橋は1981年に再建されたもの。しかしその意匠には歴代の趣きが継承されている。


街灯も時代を感じさせるデザイン。


納屋橋の袂にある噴水と説明板。
重厚かつ優雅、必見の鋳鉄製欄干。
その後1981年に再度架け替えられたものが、現在の納屋橋です。納屋橋の歴史を引き継ぐ意匠が親柱や橋脚、街灯に表現されているほか、見どころなのは欄干です。鋳鉄製のゴツゴツとした質感ながら繊細な装飾が施されたこの欄干は、なんと一代前のものを修復しつつそのまま再利用したのだそう。この欄干、どこか人を惹きつける強さがあって、ぜひ見ておきたいポイントです。また橋桁の中央に小さなバルコニーがあり、優雅さを加えるアクセントになっています。さらに北西側に建つ「旧加藤商会ビル」は昭和6年建築のレトロビルで、納屋橋との組み合わせはとても絵になる光景です。

鋳鉄製のゴツゴツとした質感ながら繊細な装飾が施されたこの欄干は、一代前のものを修復しつつそのまま再利用したもの。


納屋橋の一角だけは時間が止まったかのよう。


昭和6年建築の「旧加藤商会ビル」。
橋桁の下も、凝ったクラシカルな意匠。
橋の袂から、堀川沿いの遊歩道へ降りることができます。納屋橋を下から見上げられる、絶好の撮影スポット。橋桁の下も凝った意匠で見ごたえがあります。橋の北側からも、南側からも、遊歩道で眺めることができます。夏日の5月。散策も少し汗ばむ陽気でしたが、遊歩道は日陰になっていて心地よく、しばらく納屋橋を眺めながらひと休みしていました。すると音も立てずに堀川をやってきた遊覧船が、納屋橋の下をくぐり抜けて進んでゆきました。

納屋橋を眺めていたら、音も立てずに堀川をやってきた遊覧船が納屋橋の下をくぐり抜けていった。


遠くから見ても目を奪われる鋳鉄製の欄干。


堀川は名古屋城築城の際に掘削された運河。
photo.
アクセスマップ
詳細情報
名称 | 納屋橋 |
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所在地 | 愛知県名古屋市中村区名駅南 |
問い合わせ先 | 052-972-2779 | 名古屋市観光文化交流局文化歴史まちづくり部 |
休業日 | - |
料金 | - |
駐車場 | - |
公式サイト | ー |
wikipedia | https://ja.wikipedia.org/wiki/納屋橋 |
食べログ | ー |
トリップアドバイザー | https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g298106-d15880159-Reviews-Naya_Bridge-Nagoya_Aichi_Prefecture_Tokai_Chubu.html |
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