常光寺
じょうこうじ □大阪府八尾市
河内音頭の発祥、八尾の古刹。
常光寺は大阪の八尾市にあるお寺。一般的にはそれほど有名なお寺ではありませんが、実は多くの見どころがあります。奈良時代に行基によって開創されたと伝わり、本尊の地蔵菩薩も平安時代初期のものとされる古刹。長い歴史の中では大坂夏の陣の舞台のひとつであったり、河内音頭の発祥の地であったり、この地域の系譜を今に伝える語りべ的なお寺なのです。
河内音頭の原型とされる、常光寺の盆踊り。
常光寺の山門をくぐると、境内はかなりの面積がある広場になっています。実はここで毎年8月23日と24日に行われるのが、常光寺の地蔵盆会。いわゆる盆踊りですが、この時に常光寺で行われる「流し節正調河内音頭」が河内音頭の原型とされているのです。境内に響くその伝統的な音頭は、日本の音風景100選にも選定されています。商店街には個人が運営されている河内音頭記念館があったりします。
街の喧騒さえ、聞こえてこない静けさ。
でも1月の常光寺は、冬の澄み切った青空と同じように限りなく静寂です。私以外に参拝客はおらず境内はほんとに無音で、時折聞こえる遠くからの電車の音、そして自分の足音くらいしか聞こえないくらい。街の喧騒さえ聞こえてこないのです。この日は直前に布施戎神社の十日戎の大賑わいを体験したため、余計にこの静けさが際立ちます。逆にこの無音が日本の音風景100選なのかとさえ思うほど。もちろん本家の河内音頭の、本当の音を聞きに来たいとは思いますが。
街の空を一本柱で支える、クスノキの巨木。
常光寺の本堂はとても美しく、質実な印象。そしてその背後には、樹齢700年と言われる巨大なクスノキが聳え立っています。以前から近鉄大阪線の電車から八尾の街中に一際目立つ巨木を知っていましたが、それが常光寺のものだとは初めて知りました。近くで見てもとにかく大きくて、この街の空を一本柱で支えているかのような存在感。
また境内での見どころも多く、足利義満が揮毫したという扁額、豊臣秀吉による大坂城築城の際の残り石、大坂夏の陣の際に藤堂高虎が行ったという首実験で流された血が染み込んでいるという血天井など、常光寺が常に歴史の表舞台にあったことを伺わせます。
常光寺は、安産祈願の寺としても有名。
本堂の左手に、ほほえみ観音と名付けられた小さな石のお地蔵さんが並ぶ壁があります。まるでお地蔵さんの子供が並ぶような様子。常光寺は安産祈願の寺としても有名です。と思って境内を見回すと、随所に遊具があったりして子供たちの遊び場としても親しまれているようです。広場の地面には子供が石で描いたであろう絵があったりして、そういえばこの境内の広場はまるで小学校の運動場のような雰囲気なのです。街と、そして子供たちとともに歩んできたこともまた、常光寺の歴史なのです。
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アクセスマップ
詳細情報
名称 | 常光寺 |
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所在地 | 大阪府八尾市本町5丁目8-1 |
問い合わせ先 | 072-922-7749 | 常光寺 |
休業日 | - |
料金 | - |
駐車場 | 無料駐車場 |
公式サイト | https://jyokouji.com/ |
wikipedia | https://ja.wikipedia.org/wiki/常光寺_(八尾市) |
食べログ | ー |
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