草津宿本陣
くさつじゅくほんじん □滋賀県草津市
当時のまま残る、国内最大級の本陣。
東海道五十三次の最後から2つめ、52番目の宿場が草津宿です。東海道に加えて中山道も合流する宿場として、江戸時代にはかなり栄えた宿場町草津。当時は多くの旅籠が建ち並ぶ、日本有数の交通の要衝でした。2軒の本陣を含めて草津宿には70以上の旅籠があったといい、また旅にまつわる品物を売る店や茶屋が集まって大変な賑わいを見せたそうです。その歴史は今も続き、草津市は湖南地域の主要都市として発展を遂げています。
貴人のための、特別な宿。
本陣とは、特に身分の高い人のみが泊まることができた宿泊施設のことを指します。公家をはじめ参勤交代途上の大名など、貴人だけが立ち入ることを許された特別な場所。それだけに建物の造りも豪奢で、各宿場では町の財力を示し威厳を誇るものでした。
草津宿には本陣が2つありました。ひとつは時代の流れの中に失われてしまいましたが、もうひとつの本陣が今も残り、草津宿本陣として公開されています。
豪華な造りが、往時のまま残る。
草津宿本陣は現存する本陣としては日本最大級。もとは田中七左衛門本陣と呼ばれていて、敷地面積は約4,800平方メートル、部屋数は39もありました。書院造で表門、御除門、庭園など、豪華な造りが特徴で、それが現在もほぼそのままの形で保存維持されています。
靴を脱いで玄関から入ると、多数の関札が目に入ります。関札とは、宿泊する大名などの名前を書いて軒先に掲げる大きな木札です。松平、細川、毛利といった名家の関札が展示してあり存在感を放っています。他に大福帳と呼ばれる、いわゆる宿帳にも吉良上野介、浅野内匠頭、土方歳三、シーボルト一行など、歴史に名高い数々の名士の名前が記されているそうです。
大河ドラマを見ているような感覚。
数多くの展示物がありますが、撮影は禁止。部屋の写真は撮影できます。室内はとても美しく管理されていて、自由に見て回ることができます。どの部屋もシンプルな内装ながら、品のある仕立て。かなり広いのですが風通しもよく、心地良い雰囲気があります。
その中でも見どころは、奥にある「上段の間」。特に身分の高い人物専用の部屋で、畳が一段高くなっていたり、床間や書院も設けられて豪華な造りになっています。まさに大河ドラマを見ているような感覚。また草津宿本陣には湯殿や貴人専用のトイレがあったり、贅を尽くしたおもてなしがされていた想像ができます。
自分もまた今、旅をしていると知る。
他にも馬をつないでおく小屋や、炊事場、築山のある庭園など、江戸時代の本陣がどんなものであったかが非常によく学べます。まさにタイムスリップしたような感覚になり、自分もまた今、旅をしているんだなと我に返ったり。
やがて西に日が傾き、草津宿本陣にも横から光が差し込みます。澄んだ秋空に本陣の陰翳は美しく、また目の前の街道にも影が満ち、本陣がより一層映える姿が印象的でした。
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アクセスマップ
詳細情報
名称 | 草津宿本陣 |
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所在地 | 滋賀県草津市草津1丁目2-8 |
問い合わせ先 | 077-561-6636 | 史跡草津宿本陣 |
休業日 | 毎週月曜日,祝日の翌日,年末年始(12月28日~1月4日) |
料金 | 一般240円、大学・高校生180円、小・中学生120円 |
駐車場 | - |
公式サイト | https://www.city.kusatsu.shiga.jp/kusatsujuku/honjin/index.html |
wikipedia | https://ja.wikipedia.org/wiki/草津宿本陣 |
食べログ | ー |
トリップアドバイザー | https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g1023565-d1735877-Reviews-Kusatsujuku_Honjin-Kusatsu_Shiga_Prefecture_Kinki.html |
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