島そば一番地・八重山そば
しまそばいちばんち・やえやまそば □沖縄県石垣市
昔ながらの本物を求めた、八重山そば専門店。
沖縄名物グルメのひとつに、「沖縄そば」があります。ところがもっと細かく見れば、地域によって「八重山そば」「宮古そば」というものもあり、実は少しずつ違いがあります。今回ご紹介するのは八重山そば。沖縄そばとは麺の種類とトッピングが違います。沖縄そばが太くて縮れた平麺を使うのに対して、八重山そばはそれよりやや細くストレートな丸麺を使います。また沖縄そばが豚の三枚肉を使うのに対して、八重山そばでは醤油で煮込んだ豚肉を細切れで使い、また蒲鉾も細切れにしてトッピングされます。スープは店によって様々ですが、一般的には八重山そばは豚骨を使い、沖縄そばに比べるとやや濁ることが多いです。
八重山そばは、地元では「島そば」。
そんなガイドブックの請け売りはさておき、今回は石垣島の市街地、旧市役所の向かいにある島そば一番地を訪ねました。店内は意外に広くて、テーブル席の他にカウンター席もあります。人気店のようで、15時くらいだったのですが満席。少しだけ待って入店できました。
八重山そば専門店とあって、メニュー構成はとてもシンプル。地元ではわざわざ八重山そばとは言わないみたいで、メニューには「島そば」と書かれています。トッピングによって「三枚肉そば」や「本ソーキそば」などもありますが、今回は最もシンプルであり基本形である島そばを注文。それから「ジューシー」という八重山地方の炊き込みご飯も頼みました。
見た目も旨味も、素朴であり芸術的。
運ばれてきた八重山そばは、想像していた以上にシンプル。見た目の素朴さが芸術的です。少しだけ白濁したスープに、評判通りのストレート麺と豚と蒲鉾の細切れトッピング。仕上げにネギが散らされて、以上。まさに直球の八重山そばです。天然調味料のみというスープはあっさりしてるんですが、遅れて奥から滲み出してくる深い旨味があります。7時間もじっくりと煮込んで出すというその旨味の中には、豚骨のコクに加えて、鰹の香り。基本的には優しい味で、口の中で旨味を探していくような感じです。そしてそれが昔ながらの八重山そばなのだそう。
独特の風味が絶品、ジューシー。
こだわりの自家製麺だという麺は硬めに茹でられています。いや、茹で方というよりは麺のコシそのものでしょう。噛むと小麦とかんすいの香りがフワッとします。スープを絡め取って一緒にいただくと、その相性も抜群です。
また一緒に注文したジューシーが絶品。卓上調味料として置いてある沖縄の島胡椒、ピパーズの新芽と一緒に炊き込まれています。その独特の風味がたまらなく美味しいのです。
目指したのは、昔ながらの八重山そば。
ところで島そば一番地が最も大切にしていることは、昔ながらの八重山そばを提供することだそうです。昔は八重山そばは、ごちそうの代名詞でした。小麦粉も豚肉も少ない時代、また燃料も少なく長時間煮込むこともままならないことも理由のひとつでした。でも現代はそうではありません。沖縄ではそばはファストフードとして変貌し、各店がオリジナリティを追求した結果、沖縄そばや八重山そばは多様化してきました。驚きや発見や差別化を追い求めたがために、本来の姿が失われつつある…。ごちそうだった時代の八重山そばを、そのまま伝えていきたい、それが店主の思いなのだそうです。
島そば一番地でいただけるのは本当の八重山そば、いつまでも色褪せることのないごちそうなのです。
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アクセスマップ
詳細情報
名称 | 島そば一番地・八重山そば |
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所在地 | 沖縄県石垣市字石垣1-1 |
問い合わせ先 | 0980-88-1781 | 島そば一番地 |
休業日 | 木曜夜 |
料金 | - |
駐車場 | 無料駐車場 |
公式サイト | https://www.shimasoba-yaeyama.jp/ |
wikipedia | - |
食べログ | https://tabelog.com/okinawa/A4705/A470501/47005319/ |
トリップアドバイザー | https://www.tripadvisor.jp/Restaurant_Review-g298223-d6952723-Reviews-Shimasoba_Ichibanchi-Ishigaki_Okinawa_Prefecture.html |
LAST VISIT | 202210 |
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