伊豆神社
いずじんじゃ □滋賀県大津市
琵琶湖の夕暮れ、郷愁の神域。
琵琶湖のさざ波の音が聞こえてきそうな地に、静かに佇んでいる伊豆神社。琵琶湖大橋の袂の町、堅田の総鎮守として古来より敬われてきました。室町時代には堅田大宮と呼ばれ、琵琶湖の水運で栄えた町の守り神として親しまれたといいます。今は往時のような賑わいはないかもしれませんが、逆にその静寂が伊豆神社の美しいところ。夕方に訪ねた時、その静かな美しさはより際立っていました。
人々を誘う、「幸福を呼ぶ石」。
伊豆神社は9世紀に開創された歴史ある神社です。祭神は大山祇命。境内の立て札には、「御神徳、山林・鉱産・海運・漁業・農業・酒造、堅田の守護神」と書かれています。多くのご利益があるとともに、古くからこの堅田の町の人々がどのような暮らしをしてきたかがよく分かります。そして伊豆神社は今また新たに、参詣する人々の願いを叶える場所として注目されています。
パワースポットという考え方が浸透して久しいですが、伊豆神社は縁結びのパワースポットとして近年人気があります。境内にある「幸福を呼ぶ石」がその中心にいます。ハート型をした霊石で、「擦すると幸福になれる又恋しい人、逢いたい人にその想いが叶う」と言われます。特別に囲われた場所で、注連縄を飾って祀られています。触ってみると表面はツルツルとしていて、たくさんの人の願いを聞いてきた証のようです。
静寂の境内と、同化するような感覚。
拝殿と本殿は、日の差さなくなった境内で沈黙とともに一日を終えようとしています。爽やかな天候だった日中の、名残のような澄んだ空気。清らかな空気のその中で洗われるような、摂社を含めた社殿、と私。どんどんと気持ちに静寂が訪れてきます。そして静寂の境内と同化するような不思議な感覚。表現しようもないのですが、世界の全てが安堵の眠りにつきそうな、大きな癒しが生まれてているような気がしました。本殿の西側にある年丸大明神の社だけが、真横からまだ夕日を浴びています。大明神の社殿をすり抜けた夕日が、境内の地面に縞模様を作っています。太陽を出発して地球の大気で赤味を帯び、最後に届いた光が作る模様。そんな、普段はいちいち考えたり感じたりしないことが、その時はできるような心のゆとりが生まれていました。
幻想的な世界に、魅了される。
最初に伊豆神社に向かって歩いている時に、伊豆神社の境内から悠然と真っ直ぐこちらに歩いてくる猫がいました。あまりに真正面同士で、このままお互い真っ直ぐ歩けば正面衝突するくらい。猫の方が先に鳥居をくぐって境内から出てきました。そのあと少し右によけてくれたのですが、なんだか人間同士のようなやり取りでした。そのあと私が鳥居をくぐって伊豆神社の境内へ入りました。それでこの神社の幻想的な世界に魅了されたのですが、今思えばあの猫が迎えてくれた瞬間から、その世界に足を踏み入れていたような気がしました。
photo.
アクセスマップ
詳細情報
名称 | 伊豆神社 |
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所在地 | 滋賀県大津市本堅田1丁目19-26 |
問い合わせ先 | 077-573-2354 | 伊豆神社 |
休業日 | - |
料金 | - |
駐車場 | 無料駐車場 |
公式サイト | http://www.shiga-jinjacho.jp/ycBBS/ |
wikipedia | - |
食べログ | - |
トリップアドバイザー | https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g298202-d1425176-Reviews-Izu_Shrine-Otsu_Shiga_Prefecture_Kinki.html |
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