補陀洛山寺
ふだらくさんじ □和歌山県東牟婁郡那智勝浦町
上人達の究極の修行、補陀落渡海の寺院。
熊野那智大社から大門坂を真っすぐに下りてきて、ほぼ海が見えようかというところにある小さなお寺です。JR那智駅からは歩いてすぐのところ。駅の隣には砂浜が広がっており、実はこの浜と補陀洛山寺は深い所縁があります。境内はそれほど広くはありませんが、創建は4世紀とも伝わる非常に歴史のあるお寺です。そして世界遺産としても登録されている名刹なのです。
補陀洛山寺には、古めかしい雰囲気が満ちている。
駐車場に車を停めたのは、少しだけ日が傾きだした16時頃。でもちょうどその時間が、補陀洛山寺の公開が終わってしまう時間でした。本堂に向かって左側にある建物の扉が閉められる直前、そこには船の造形物が見えました。境内は豊かな、そして優しい雰囲気のする林に囲まれていて、その木々の隙間を縫って夕方の太陽光が差し込んできます。本堂は平成になって建て替えられたものですが、それでもどこか、補陀洛山寺には古めかしい雰囲気が満ちています。
船に乗り永遠の航海に出る、「補陀落渡海」。
補陀洛山寺という名称ですが、こんな由来があります。仏教の聖地、それはインドの遥か南海上にあると言われる「補陀落浄土」に向けて、船に乗り永遠の航海に出る修行「補陀落渡海」の出発地になっていたのがこの古刹なのです。上人達の最後にして最大の修行である船出を、数多く送り出してきたのが補陀洛山寺なのです。先ほどチラッと見えた船は、その渡海船を模して作られた復元模型だったというわけです。何も知らずにこの寺を訪ねたので、ある意味壮絶な歴史を持つことを知り、畏敬の念を抱かずにはいられませんでした。
時間の許す限り、その静寂を身に沁みつけて。
補陀洛山寺の境内は、とても静かです。さっきまで訪ねていた熊野那智大社と比べると歴然としており、人もほとんどいません。すぐ隣には熊野三所大神社という神社があり、こちらもまた目をつむれば世界が無くなってしまいそうなくらい、静寂に包まれています。次の目的地には日が落ちる前に着きたかったのですが、時間の許す限りその静寂を身に沁みつけてから、補陀洛山寺を後にしました。
photo.
アクセスマップ
詳細情報
名称 | 補陀洛山寺 |
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所在地 | 和歌山県東牟婁郡那智勝浦町浜ノ宮348 |
問い合わせ先 | 0735-52-2523 | 補陀洛山寺 |
休業日 | - |
料金 | - |
駐車場 | 無料駐車場 |
公式サイト | - |
wikipedia | https://ja.wikipedia.org/wiki/補陀洛山寺 |
食べログ | - |
トリップアドバイザー | https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g1121355-d1385230-Reviews-Fudarakusanji_Temple-Nachikatsura_cho_Higashimuro_gun_Wakayama_Prefecture_Kinki.html |
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