山陽新幹線記念公園
さんようしんかんせんきねんこうえん □兵庫県西宮市
最高速度の新幹線を、真上から見下ろす贅沢。
小学生の頃から地図を眺めるのが好きでした。それは今も変わらず。変わった地形を見つけたり、普段使う道が上から見ればイメージと全然違う方角に伸びていたり。あるいは街の大きさや街道同士のつながりや、山々の壮大さであったり。そこにはいつも新たな発見があって、想像が膨らむ。こんな楽しみ方が出来るのはひとつ特技かもしれませんが、今やgoogle earthなるものがあり、まさに楽しみが倍増した感じです。
その日も何気なく地図を見ていたら、ふと気になったのが新幹線。それもトンネルの入口です。山陽新幹線の六甲トンネルは全長約16kmもある長いトンネルなのですが、その東側の入口に目が止まったのです。地図上では新大阪からずっと住宅街を高架で通ってくるのですが、西宮のあたりで住宅街のど真ん中から忽然とトンネルが始まっているのです。
六甲山の東麓、中腹の高台にある公園。新幹線のトンネル出入口の真上に造られた。
トンネル入口の真上に作られた、小さな公園。
ちょうどそのあたりは六甲山地の裾野になっているので、斜面に広がる住宅地の下に潜っていくようにトンネルが掘られているのが分かります。でもそれより気になったもの。それはトンネル入口の真上に作られた小さな公園。ここならきっと、猛スピードでトンネルへ吸い込まれる新幹線を真上から見下ろせるはず、そんな想像をしてしまったわけなのです。自宅からそう遠くないため、さっそく愛車で訪ねることにしました。
行ってみるとそれはとても小さな公園。入口には「山陽新幹線記念公園」と、見落としてしまいそうに小さな木標がありました。桜が植えられていて、新幹線の何かをモチーフにした設えもあり、それなりに整備された小綺麗な公園です。高台にあるので、一番奥のフェンス越しに、西宮から伊丹、北摂方面に眺望が開けています。
公園からは新幹線の線路とともに、阪神間の人気の住宅街を見下ろせる。
あの独特の音も、真上から聞くと少し違って聞こえる。
フェンスまで近づくと、そこには想像していた通りの景色。見下ろす街並の向こうまで続く線路が、今立っている公園の、まさに自分の真下まで伸びているんです。しばらくしていると、足元からなにやら聞きなれない音が聞こえます。ひゅうひゅうと風を切る音。低音はその後に付いてくるような感じ。でも景色に変わりはありません。おそらく新幹線がトンネルをこちらに向かって出てこようとしているのです。少ししたら、くぐもっていた音がパキンとクリアになり、白くまぶしい車体が姿を現しました。新幹線が走る時の、風を切る音とゴオオという轟音が混じりあった、あの独特の音も真上から聞くと少し違って聞こえます。低音が少なく、軽やかな走行音なのです。そしてあっという間に最後尾まで現れ、そのまま勢いよく景色の向こうまで走り去ってゆきます。
六甲山を貫くトンネルは難工事で建設中には54名もの殉職者が出たそうで、公園内にはその慰霊碑がある。
新幹線、鉄道、飛行機のそろい踏みも。
今度は下りの新幹線がやってきます。視界に現れてから、余裕を持って見ているはずが、近付いてくると急にスピードを上げたように一瞬で足元のトンネルに顔を隠してしまいます。やはり最高速度の新幹線を真上から眺めるのは特別。それからも何度となく行き交う新幹線を見ていました。
しばらくの時間、そこにいて気付いたんですが、ここから眺める景色を動いていくものは、新幹線だけではなかったんです。映画「阪急電車」で舞台になった阪急宝塚線が新幹線と交差するように横切っていくと、今度はその先にある伊丹空港から飛行機が飛び立つ。ちょうど離陸後に旋回していくエリアなのて、これもまた貴重なアングルです。3つ同時に視界に入ったことがあったんですが、乗物ファンにはたまらない組合せかもしれません。
猛スピードでトンネルへ吸い込まれる新幹線を真上から見下ろせる。その様子と特に「音」は圧巻。
photo.
アクセスマップ
詳細情報
名称 | 山陽新幹線記念公園 |
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所在地 | 兵庫県西宮市上甲東園4丁目5−20 |
問い合わせ先 | - |
休業日 | - |
料金 | - |
駐車場 | なし |
公式サイト | - |
wikipedia | - |
食べログ | - |
トリップアドバイザー | https://www.tripadvisor.jp/Restaurant_Review-g298139-d1693261-Reviews-Muso-Yonago_Tottori_Prefecture_Chugoku.html |
LAST VISIT | 201510 |
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