長町武家屋敷跡
ながまちぶけやしきあと □石川県金沢市
加賀百万石を支えた、藩士達の屋敷群。
石畳が敷かれた細い路地は、たくさんの曲がり角でまるで迷路のようです。道の両側に特徴ある土塀がずっと続くので、よけいに同じような景色の連続で、地図を注意深く見ていないと迷ってしまいそうです。それもそのはず、攻めてきた敵の方向感覚を麻痺させるためにわざとそのように作られたから。甲州流兵法によって築かれた町には、袋小路やT字路が随所にあり、巧妙な街路計画に見事にはまってしまいます。
金沢市街地の長町周辺は、かつてまだ藩政が行われていた頃、中級以上の武家のみが居住することを許された地域です。先の土塀の天部には木羽板葺きの屋根がついていたり、下部には下級武士は使うことを許されなかった戸室石が用いられ、土塀に囲まれた豪華な武家屋敷が並んでいます。多くの屋敷は現在も一般の生活が営まれていて、その内部が見られるのは「野村家住宅」や「長町友禅館」など。
土塀に囲まれた豪華な武家屋敷が並ぶ。写真は代表的な建物である「野村家」。
情緒あふれる町並みが、往時へと誘ってくれる。
周辺を散策していると、情緒あふれる町並みが往時へと誘ってくれます。金沢の冬の風物詩にもなっているのが、雪から土塀を守るために設置される「こも」。藁で編んだこもを土塀にぴったり貼り付けた様子は、まるで防寒具みたいで暖かそうです。
用水を流れるせせらぎの音も寒々しく聞こえる真冬の散策。雪は積もっていませんでしたが、身を切るような寒さはさすがに北陸の町です。冷たい粉雪が降ってきました。金沢のこんな厳しい冬の中でも、この界隈では武士達が鍛練に明け暮れたのでしょうか。タイムスリップしたような長町で、土塀の向こうでのそんな武士の姿を想像しながら凍えるような風の中を歩きました。
情緒あふれる町並み。冬になれば雪から土塀を守るために設置される「こも」が並び、金沢の風物詩となっている。
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アクセスマップ
詳細情報
名称 | 長町武家屋敷跡 |
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所在地 | 石川県金沢市長町 |
問い合わせ先 | 076-232-5555 | 金沢市観光協会 |
休業日 | - |
料金 | - |
駐車場 | 周辺有料駐車場 |
公式サイト | https://www.kanazawa-kankoukyoukai.or.jp/spot/detail_10195.html |
wikipedia | http://ja.wikipedia.org/wiki/長町武家屋敷跡 |
食べログ | - |
トリップアドバイザー | https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g298115-d324912-Reviews-Nagamachi_District-Kanazawa_Ishikawa_Prefecture_Chubu.html |
LAST VISIT | 200702 |
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