関西学院大学
かんせいがくいんだいがく □兵庫県西宮市





ヴォーリズが創り上げた、憧れのキャンパス。
ふと思い出した、青い芝生と時計台の象徴的な風景。今も変わっていないのかどうか、一般にも公開されているということで関西学院大学を訪ねてみることにしました。友人の在学中に訪ねて以来、約30年ぶりのことでした。当日はたまたまオープンキャンパスの日で、周辺の駐車場はどこも満車。しばらく待ってようやく停めることができましたが、キャンパスまでは歩いて10分ほどのところ。多くの高校生とその親たちがこの大学に期待を寄せているようです。

1889年に創設された関西学院大学は、1929年に現在の上ヶ原に移転してきた。当時からの統一感ある建物群が特徴的。


訪ねた時はたまたまオープンキャンパスだった。


緑あふれるキャンパス。


歴史ある建造物も学内に点在する。


敷地内はどこにいても豊かな緑を感じる。
美しすぎる、芝生広場と時計台の風景。
正門に立つと、そこから見える景色の一番奥にはすでに「時計台」が見えています。さらに100mほど入ればそこにはキャンパスの中心となる広大な芝生広場があります。その周りをフェニックスの木が囲み、芝生の向こう正面に時計台、さらに背後には西宮市のシンボル的な山「甲山」が控えています。この景色の美しさといったら、他の大学はもちろん、あらゆる施設や公園の中でも指折りのものです。しかもこれが100年近く前から変わらずにある景色だなんて。

キャンパスの中央にあり、関西学院大学のシンボルである「時計台」。その真後ろに西宮市のシンボルである甲山が一直線に並ぶ。


国の登録有形文化財に認定されている。


時計台前は広大な芝生広場となっている。
時計台は、キャンパスの象徴。
関西学院大学は1889年に「原田の森」、今の王子動物園の地に創立されました。その後1929年に現在の上ヶ原に移転。その際にキャンパスの象徴的な図書館として建設されたのが今の時計台でした。実際に1997年まで図書館として使い続けられ、現在は関学の歴史などを展示する「大学博物館」として使われています。内部には数々の史料のほか、上ヶ原キャンパスと原田の森当時のキャンパスのジオラマも展示されています。また洋風建築としても非常に価値のあるもの。国の登録有形文化財に認定されています。大理石を用いた重厚感のある内部、モザイクタイルのドーム天頂、アーチ型の窓などの意匠も目を見張るものがあります。

時計台は1997年まで図書館として使い続けられ、現在は関学の歴史などを展示する「大学博物館」として使われている。


間もなく築100年を迎えようとしている。


内部は博物館のような雰囲気。
学内には、数々のヴォーリズ建築が見られる。
建物の魅力で言えば、正門近くにある「ランバス記念礼拝堂」も見どころのひとつ。バラの花をモチーフにしたという円窓、壁に施された繊細な模様などが特徴の教会建築です。美しい木々に囲まれて、まるで絵本に出てきそうな光景です。
他にも見ごたえのある建物がたくさんありますが、そのほとんどの設計は数多くの教会や学校の名建築で知られる、あのW.M.ヴォーリズによるものです。各学部の建物や中央講堂など、10棟以上のヴォーリズ建築を見ることができます。

関西学院大学にある多くの建物の設計は、あのW.M.ヴォーリズによるもの。正門近くの「ランバス記念礼拝堂」も見どころのひとつ。


10棟以上のヴォーリズ建築を見ることができる。


何気ない場所にも、建物の美しさがある。
風格と気品に満ちた、ヴォーリズの世界観。
関西学院大学のキャンパス建物群の統一感を作り出したのも、もちろんヴォーリズ氏の考えです。建物は「スパニッシュ・ミッションスタイル」で統一され、赤い瓦屋根とクリーム色の外壁が一貫して採用されています。また細部に至る装飾、主要な箇所に「Mastery for Service」という関学のモットーが書かれたエンブレム。それぞれの建物にアカデミックな風格と気品が感じられます。
また、これらの建物が時計台と芝生広場を中心線として左右対称に配置されていること。さらには約49,000本もの樹木があるという緑豊かな環境。それらが見事に融合して、美しい景観を作り出しています。学内を縦断する並木道の車道も見ごたえがあります。

「Mastery for Service」という関学のモットーが書かれたエンブレム。それぞれの建物にアカデミックな風格と気品を与えている。


建物は「スパニッシュ・ミッションスタイル」で統一。


キャンパス建物群の統一感は徹底されている。


学内にはいくつかの庭園もある。


約49,000本もの樹木があるという緑豊かな環境。
より正確にいうと、「くわんせい」。
またよく知られたことですが、関西学院大学は「かんさい」ではなく「かんせい」と読みます。より正確にいうと「くわんせい」。アルファベット表記では「kwansei」なのです。これは本来は呉音読みする単語をあえて漢音読みすることが若者のあいだで当時流行していたためだそうで、学生を集めるための大学側のあれこれの努力は今も昔も変わらないってことでしょうか。しかし今となっては古めかしさが逆に個性的で、とても魅力的です。

「関西」の英語表記は「KWANSEI」となる。これは創立当時に若者で流行していた読み方を取り入れたからなのだどか。


正門の門柱にあるブロンズ製の銘板。


学び舎として羨ましくなるほど美しい。
懐かしい感覚が、心地よくて。
それにしてもこの日はオープンキャンパス。たくさんの高校生たちと、彼らを案内する学生のスタッフでかなりの賑わい。37℃という真夏の正午過ぎでしたが、猛暑をものともせず皆元気で、楽しさとか希望とか夢に溢れている感じがとても素敵でした。若いって素晴らしいなと、なんだかこちらもパワーをもらえたような気がして。それに学内の掲示板やポスターや、満員の学生食堂など、自分自身が大学生だったころの気持ちが甦るというか、懐かしい感覚が心地よくて。
関西学院大学では普段から芝生広場で遊ぶ家族連れなどもいたりして、一般の方の姿もよく見られるそうです。この素晴らしい景観の中で過ごすことを考えたら、またふと訪れてみようと思えるのでした。

オープンキャンパスはかなりの賑わい。学内の掲示板やポスターや、満員の学生食堂など、自分自身が学生だった頃の気持ちが甦る。


食堂や大学生協が入る「学生会館」。


多くの学生が集まる交流の場でもある。


キッチンカーも学内に出店していた。


キャンパス内の池を泳いでいたカルガモの親子。
photo.
アクセスマップ
詳細情報
名称 | 関西学院大学 |
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所在地 | 兵庫県西宮市上ケ原一番町1-555 |
問い合わせ先 | 0798-54-6017 | 関西学院大学広報室 |
休業日 | - |
料金 | - |
駐車場 | - |
公式サイト | https://www.kwansei.ac.jp/index.html |
wikipedia | https://ja.wikipedia.org/wiki/関西学院大学 |
食べログ | ー |
トリップアドバイザー | https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g1022819-d3247168-Reviews-Kwansei_Gakuin_University-Nishinomiya_Hyogo_Prefecture_Kinki.html |
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