旧神戸港信号所
きゅうこうべこうしんごうしょ □兵庫県神戸市
今もメッセージを送る、最古の信号所。
港に付随する「信号所」とはその名の通り、港内で船に進行や停止の許可を与える信号の役割を担っています。なので岬や港などの「場所」を伝える灯台とは全く別のもの。ただ信号所も基本的には光で情報を伝えるので、見た目は灯台に近いものも多いです。正式には「航行管制信号」と言い、道路の信号のように赤青黄の色ではなく、現代では「I」「O」「F」などのアルファベットを光源を用いて伝えています。
しかし昔は光源ではなく、「国際信号旗」という旗を使っていました。そして今回ご紹介する旧神戸港信号所は旗が使われていた時代から残る、現存する最古の信号所です。
1990年まで現役だった、最古の信号所。
たくさんの人で賑わう神戸のハーバーランド。その中でも家族連れに大人気のアンパンマンミュージアムの先、高浜岸壁の南端に建っています。大正時代の1921年、神戸港の第4突堤に建設されました。第4突堤とは神戸港の中では東端の方に当たる場所で、今は神戸大橋でポートアイランドと繋がり、ポートライナー線が走っているところです。その後第5突堤に移設され、そこで1990年まで現役で活躍していました。1992年には歴史的建造物として保存されることが決まり、現在地へ移転、保存展示されています。
明るい空を背景に、高さは46.3mも。
神戸港の空はいつも広く、突き抜けるような爽やかさがあります。そしてその空を背景に、旧神戸港信号所が「聳え立って」います。というのも高さは46.3mもあり、15階建のマンションくらいあるのです。ガイドブックで見るとそこまで高いものに見えないのですが、実際に近くで見てみると意外にもかなり大きな建築物なのです。
基壇部は、どっしりした石造り。
塔の形状としては八角形で、基壇部は石造りのどっしりしたもの。上部は薄いグリーンの塗装がされた鉄骨の構造体で、頂部はドームのような形状になり、その上に船のマストのような尖塔が付いています。鉄骨の塔身の中心には太い柱があるのですが、実はこの中に手動のエレベーターが仕込まれているそさのだそう。中が見たくて仕方ないですが、内部は非公開となっています。
国旗のようにカラフルな、国際信号旗。
頂部には旗が掲げられています。片側には4枚。逆側には2枚。いずれもどこかの国旗のようにカラフルな旗です。実はこれらの旗、「国際信号旗」といってそれぞれがアルファベットや数字を指しています。4枚は「K」「O」「B」「E」で「神戸」。2枚は「U」「W」で、これは世界共通の旗印で「安全な航海を祈る」という意味を表すのだそうです。信号所としての役目は終えたとはいえ、今でも行き交う船に向けてメッセージを送ってるって、なんだかロマンを感じます。
鯨の巨体のような、黒い潜水艦。
あと、旧神戸港信号所のさらに海側には川崎重工のドックがあります。そこに横付けするようなかたちで、時々海上自衛隊の潜水艦が停泊しています。この日もまるで鯨の巨体のような黒い艦体が浮かんでいて、普通はなかなか見られない光景にやや興奮気味になってしまいました。
ハーバーランドの一番端っこなので少し遠いですが、ここまで来たら旧神戸港信号所まで足を運んでみてください。
photo.
アクセスマップ
詳細情報
名称 | 旧神戸港信号所 |
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所在地 | 兵庫県神戸市中央区東川崎町1丁目6-2 |
問い合わせ先 | 078-360-3334 | 神戸港”U”パークマネジメント共同事業体 |
休業日 | - |
料金 | - |
駐車場 | 有料駐車場 |
公式サイト | ー |
wikipedia | https://ja.wikipedia.org/wiki/旧神戸港信号所 |
食べログ | ー |
トリップアドバイザー | https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g298562-d8179077-Reviews-New_Port_Fifth_Jetty_Old_Signal_Station-Kobe_Hyogo_Prefecture_Kinki.html |
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