うすくち龍野醤油資料館
うすくちたつのしょうゆしりょうかん □兵庫県たつの市
古い洋館で知る、龍野醤油の歴史。
龍野の城下町で育まれてきた、約400年に渡って龍野醤油として名を馳せた伝統産業。今も町並みの随所にその面影を見ることができ、大きな白壁の蔵や煉瓦造りの煙突が独特の景観を作っています。通りに流れる歴史と、それらを上手く利用した町づくりが融合した、散策が楽しい町です。
そしてそんな龍野の町の中に、周囲の建物とはちょっと雰囲気の違う、レンガが張られたルネッサンス様式の古い洋館があります。洋風の窓に趣きがあり、赤い丸ポストもアクセントに。そしてこの建物が、うすくち龍野醤油資料館です。
入館料はなんと、たった10円。
外観は瀟洒な洋館ですが、実は木造。醤油メーカーとしてよく知られるヒガシマル醤油のかつての本社として使われていました。1932年(昭和7年)に建てられたもので、国の登録有形文化財に指定されている貴重な建築物です。現在は醤油造りそのものの歴史でもあるヒガシマル醤油の系譜や醤油の醸造工程、またそれに使われていた実際の道具などを展示する資料館として使われています。入館料はなんと、たった10円。それでもきっちり受付で支払うシステムで、対面で払う時にはなんだか申し訳ない気持ちになってしまいます。
醤油造りに使われた、本物の史料たち。
それに10円なんて思えないほど、展示内容が充実していて本格的。周辺の土地や水の性質から特産物として、安土桃山時代に息吹を上げた龍野醤油のことを深く理解できる内容です。昔ながらの作業場をはじめ、昭和初期まで蔵人が使っていた麹室、桶・樽などの製造用具、また大量生産時代に入ってすぐの機械など、今につながる様々な展示も興味深いものが並びます。神戸東灘の酒蔵の資料館と似たような雰囲気があり、展示されているものは約2400点にも及びます。どれも時が刻まれた味わいが印象的で、ノスタルジックな気分に浸れるのもまた素晴らしいところです。
観光化された洋館とは、一線を画す。
また展示されている古い道具や文献だけでなく、この建物そのものも見ごたえのあるものです。1979年に今のような資料館になった時にも改めて大掛かりなリニューアルは行われていないようで、築90年を超える古い洋館が昔のままで存在しているのです。だから館内のあらゆる意匠や備品が、手付かずのまま残されているところがとても素敵です。そしてそんなものに囲まれている館内の雰囲気そのものが、一番の魅力かもしれません。観光化された人気の洋館とは、一線を画した本物感があるのです。
入口は小さくて、ちょっとだけ入りづらい雰囲気はあるのですが、龍野の町並みを歩くのなら必ず訪れたいスポットです。
photo.
アクセスマップ
詳細情報
名称 | うすくち龍野醤油資料館 |
---|---|
所在地 | 兵庫県たつの市龍野町大手54-1 |
問い合わせ先 | 0791-63-4573 | うすくち龍野醤油資料館 |
休業日 | 月曜日 |
料金 | 10円 |
駐車場 | 無料駐車場 |
公式サイト | https://www.higashimaru.co.jp/enjoy/museum/museum01.html |
wikipedia | https://ja.wikipedia.org/wiki/うすくち龍野醤油資料館 |
食べログ | - |
トリップアドバイザー | https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g1022842-d7652818-Reviews-Usukuchi_Tatsuno_Soy_Sauce_Museum-Tatsuno_Hyogo_Prefecture_Kinki.html |
LAST VISIT | 202305 |
※掲載のデータは当ページ更新時点でのものです。以後の変更や詳細な情報につきましては、ご自身でお問い合わせの上ご確認いただきますよう、あらかじめご了承ください。