神峯山寺
かぶさんじ □大阪府高槻市
神聖なる山の、日本最初毘沙門天。
高槻市の市街地から直線距離でほんの5kmくらいのところなのに、ずいぶんと山深い雰囲気の場所にある神峯山寺。約100haにも及ぶ広大な寺地があり、そのほとんどは太古から神聖視され大切にされてきた原生林の山です。地理的には京都盆地を取り囲む西側の山体の最も西端にあり、そこはもう大阪府です。今は境内のすぐ近くに新名神高速道路が建設されましたが、それによって神峯山寺へのアクセスが便利になったということはなく、長閑な里山が広がる原地区から急坂を登ったところにあります。
山の奥から、鐘の音が響く。
アクセスは市街地からそう遠くないのに、神峯山寺の近くまで来るとどこかすごく遠くまでやってきたような気になります。大きな駐車場があり、その横に神峯山寺の聖域との境界を示す勧進掛けがあります。車を駐車場に停めて、ひとまず山門を目指して歩きます。このあたりは山の西側の斜面になり、午後の太陽が照らす紅葉が美しかったです。さらに山の奥から神峯山寺の鐘の音が響き、旅情あふれる瞬間でした。新名神高速道路を跨いで約5分ほど歩けば、神峯山寺の山門に到着します。両側を山に挟まれた谷筋に沿って境内が広がっています。
日本で初めて、毘沙門天を安置した寺。
谷間にあることと横を沢が流れていることで、神峯山寺の境内は街よりもひんやりとしています。終わりかけの紅葉が唯一、境内に暖色として映えています。ピークの時は紅葉の名所として多くの観光客を迎えるといいます。
神峯山寺は役小角(役行者)によって、694年に開創されたと伝わる古刹です。本尊は毘沙門天、兜跋毘沙門天、双身毘沙門天の3体で、日本で初めて毘沙門天を安置した寺として知られています。いずれも秘仏で、唯一兜跋毘沙門天だけは秋の例大祭の時に開帳されます。江戸時代には大伽藍を持ち最も隆盛しましたが、火災による本堂再建以降は現在のように縮小したそうです。
堂宇に宿る、歴史と風格。
しかしそれでも神峯山寺は立派で、それぞれの堂宇にも歴史と風格を感じます。本堂は1777年の再建で、明治時代に掛けられた扁額には「日本最初毘沙門天」と彫られています。また本堂の右手の石段を上がり、神峯山寺で最も高い場所にあるのが開山堂。この石段がびっくりするほど急勾配で、降りる時は怖ささえ感じます。他にもいくつかの塔頭があり、栄えていた往時を偲ばせます。
本堂の左手にも石段があり、その上には先ほど聞こえてきた鐘楼があります。自由に撞けるので、私もひと撞き。山にこだまするように響く鐘の音は、いつまで経っても余韻を残していました。
photo.
アクセスマップ
詳細情報
名称 | 神峯山寺 |
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所在地 | 大阪府高槻市原3301-1 |
問い合わせ先 | 072-688-0788 | 神峯山寺 |
休業日 | - |
料金 | - |
駐車場 | 有料駐車場 |
公式サイト | https://kabusan.or.jp/ |
wikipedia | https://ja.wikipedia.org/wiki/神峯山寺 |
食べログ | - |
トリップアドバイザー | https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g1023508-d8137651-Reviews-Kabusanji_Temple-Takatsuki_Osaka_Prefecture_Kinki.html |
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