安岡寺
あんこうじ □大阪府高槻市
1200年以上、変わらずこの山の上で。
高槻市の住宅街にひょっこりと聳え立つ小山があります。といっても麓の幹線道路からは40mほどの高さなので聳え立つというほどではないのですが、いざ安岡寺へ参拝しようとすると急坂にびっくりすることになります。車でのアクセスでも正直怖いくらいの勾配があり、歩けば息が上がること間違いなしです。
安岡寺は創建は775年と伝わる古刹です。桓武天皇の兄である開成皇子がこの地に堂宇を建て、自ら彫った観音像を納めたそうです。それ以来1200年以上、変わらずこの山の上に佇んでいます。
紅葉に呼応するような、赤色の本堂と鐘楼。
訪ねたきっかけは新西国三十三所の客番として選定されていることでした。1300年以上の歴史がある本家の西国三十三所と比べると、規模や文化財の面でややこじんまりとした寺院が多いですが、その中でもこの安岡寺はかなり地味な感じのするお寺です。境内は山を切り拓いた平坦な地にあり、堂宇も小さめのものが少しあるだけです。隣地の参拝者用駐車場には車が10台ほど停まっているのに、境内には誰一人いません。しーんと静まり返った境内は、冬の青空の下で肌触りの硬い空気が漂っています。葉を落とした木が多い中、季節を間違えたように真っ赤に紅葉したモミジが一本。その赤色に呼応するような、赤色の本堂と鐘楼が目に入ってきます。
国の重要文化財である、千手観音像を安置。
安岡寺の本尊は秘仏である如意輪観音像。 質素な造りの本堂に安置されています。しかし本堂の隣には青梅観音堂というお堂があり、こちらに安置されているのが十一面千手観音像で国の重要文化財です。なので本堂よりも造りがしっかりしていて、防火設備も充実しているのだそう。元々は安岡寺にあった仏像ではなく、明治初期の廃仏毀釈で廃寺になった近くの安正寺から移されてきたものです。平安時代の作で、坐像の千手観音像としては日本最大級だそうです。青梅観音堂は日曜日と祝祭日に開帳され、貴重な仏像を拝観することができます。
小さな小さな、開山堂と叶観音堂。
地元では「高槻観音」と呼ばれて、昔から親しまれている安岡寺。普段は静かな境内が、一年で最も賑わいを見せるのが2月1日。この日は大護摩供が開催され、本堂右側の広場で大護摩が焚かれ、行者によって火渡り式が催されます。この日ばかりは境内は行者と見物客で大変賑わうのだそう。
今日はそんなこと想像もできないくらい静かですが、最後に境内の橋にあった小さな小さな開山堂と叶観音堂を参拝して安岡寺を後にしました。
photo.
アクセスマップ
詳細情報
名称 | 安岡寺 |
---|---|
所在地 | 大阪府高槻市浦堂本町41-1 |
問い合わせ先 | 072-687-0727 | 安岡寺 |
休業日 | - |
料金 | - |
駐車場 | 無料駐車場 |
公式サイト | - |
wikipedia | https://ja.wikipedia.org/wiki/安岡寺 (高槻市) |
食べログ | - |
トリップアドバイザー | https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g1023508-d8505798-Reviews-Ankoji_Temple-Takatsuki_Osaka_Prefecture_Kinki.html |
LAST VISIT | 202212 |
※掲載のデータは当ページ更新時点でのものです。以後の変更や詳細な情報につきましては、ご自身でお問い合わせの上ご確認いただきますよう、あらかじめご了承ください。