なごみの塔

小さな塔でも、竹富島のシンボル。

なごみの塔は竹富島の中心集落にある、島で最も高い建造物。集落の中心の広場に建っている、小さな元展望台です。塔自体の高さは4.5mですが、広場がこんもりとした小さな丘になっているのでトータルで10mほどの高さから竹富島を一望できたのですが、2016年からは老朽化のため塔の足元までしか登れなくなっています。それでも平坦な竹富島を見晴らすには十分で、珊瑚石の石垣に囲まれた琉球の伝統的な赤瓦の家並みを上から見渡すことができます。

当初の役割は、集落への伝達手段だった。

なごみの塔が出来たのは1953年。塔がある広場は赤山公園と呼ばれています。当初は展望台ではなく、登って集落に連絡事項を伝えるために建てられたのだそう。当時は竹富島は今ほど観光地として認知されていませんでしたが、特に多くの人々が訪れるようになってからは立地と高さから展望台として使われるようになっていきました。塔にはとんでもなく急な階段がついていて、最上部は2人くらいが乗れるような見張り台のようになっています。もちろん今はもう上に上がることはできないですが、上れる時は相当混んでたんじゃないかなと思います。

これからも、竹富の象徴として。

2006年には国の登録有形文化財に指定されて、適切な管理が続けられています。また指定されたことによって建て替えられることもなく、竹富島のシンボルのひとつとして受け継がれてゆきます。

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