八重山観光フェリー

やえやまかんこうふぇりー　□沖縄県石垣市

八重山の碧い海を、縦横無尽に。

日本の最西端エリアを構成する八重山諸島には、全部で20以上の島があります。中心的な役割を持つ石垣島、面積最大の西表島、古くからの町並みが残る竹富島など、琉球の歴史や自然が色濃く残る島々が集積しています。その3島を中心に、小浜島、黒島、鳩間島を定期運航しているのが八重山観光フェリーです。石垣港をベースとして各島へ毎日運航しており、島民の足としてはもちろん、多くの観光客にとって八重山諸島の観光には欠かせない存在となっています。ちなみに八重山諸島では安栄観光という会社も定期便を運航しています。

港のターミナルは、朝からフル稼働。

今回は石垣島→西表島→竹富島→石垣島というルートで八重山観光フェリーを利用しました。観光客のあいだでは最も人気があり、便数も多い航路のひとつです。
出発は石垣港です。朝の8時、港のターミナルにはたくさんの観光客がやってきています。館内は早朝からフル稼働といった様子で、誰もが皆、慌ただしく動いています。港には屋根がついた4本の桟橋があり、たくさんの船が停泊しています。そのうちの一隻に乗り込み、出港を待ちます。10月末の石垣島の朝は少し肌寒い感じもしましたが、どうしても景色に直接触れたいので船尾のデッキ席に座ります。

船尾のデッキから見る、八重山の朝の海。

エンジンが唸りを上げて、石垣港を出航します。エンジン音と振動、そして油の匂いがダイレクトに伝わってきます。これが船の醍醐味です。西表島まで約40分。偶然かかった虹に見送られながら、今日の旅が始まりました。竹富島をかすめ、南側には黒島、上地島、下地島を望みながら船は進みます。朝の太陽は沖縄の海のイメージと少し違って、雲の下から斜めに差し込みます。海はグレーを含んだ青色をしていますが、やはりそれでも普段見ている海よりも青いです。海面でキラキラと跳ねる光の粒も、いつもより強く輝いている気がします。そんなものを眺めていたら、あっという間に西表島に着きました。なんと、西表島でも虹が出迎えてくれました。西表島には南北に2つの港がありますが、今回は南部の大原港への到着でした。

海の上の絶景も、船旅だからこそ。

西表島での観光のあとは、昼過ぎに竹富島へ向かいます。先ほどより少し小さな船で、穏やかな昼間の航海を楽しみます。太陽は高く昇り、竹富島に着く頃には誰もがイメージする沖縄の海の色になっていました。珊瑚礁が作る遠浅の海は、好きな絵の具で塗ったようなエメラルドグリーン。山がない平らな竹富島は鮮やかな緑で覆われていて、真っ青な空とグラデーションのように重なりあうそれらはまさに絶景です。それを海の上から眺められるのも、船旅だからこそ。思わず声を上げてしまいたくなる胸の昂ぶりとともに、滑るようにして竹富島の港に到着しました。

偶然が重なって、3本目の虹。

最後は竹富島から、石垣島へ帰る航路。出発を待つ時間、またもや石垣島方面に大きな虹がかかりました。今日3回目、なんという贅沢。その虹に向かうようにして、八重山観光フェリーが出航します。石垣島と竹富島を結ぶ航路は利用者も非常に多く、最も大きな高速船が使われています。乗客数を増やすため船尾のデッキはとても小さいし、ベンチさえありませんでしたが、それでもあくまで外で景色をみたいのです。最後方からは離れてゆく竹富島と、その向こうに沈まんとする夕陽を見続けました。まさに黄金色をした太陽が、この船が作る水飛沫を染め上げています。まぶしいくらいに輝く太陽が、この船を押しているような気がしてきます。

水飛沫を染める夕陽が、今日最後の絶景。

10分ほどで船は石垣港に到着。3回合わせると2時間近く乗船していましたが、素晴らしい景色に出会えた船旅でした。朝日、虹、夕日と1日の中でもドラマチックな場面にも遭遇できました。あらためて思います。船は単なる交通手段では、決してないのです。そんなことを強く感じられた、八重山観光フェリーでの一日でした。

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アクセスマップ

詳細情報

名称	八重山観光フェリー
所在地	沖縄県石垣市美崎町1番地ユーグレナ石垣港離島ターミナル内
問い合わせ先	0980-82-5010 ｜八重山観光フェリー
休業日	-
料金	航路による
駐車場	有料駐車場
公式サイト	https://www.yaeyama.co.jp/
wikipedia	https://ja.wikipedia.org/wiki/八重山観光フェリー
食べログ	-
トリップアドバイザー	https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g298223-d3708462-Reviews-Yaeyama_Kanko_Ferry-Ishigaki_Okinawa_Prefecture.html
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