石垣島天文台
いしがきじまてんもんだい □沖縄県石垣市
星空保護区にある、日本最南端の天文台。
石垣島は夜空が美しく見える島として知られています。アメリカの団体が星空の観測に適した地域を指定する「星空保護区」というリストに、日本で初めて認定されたそうです。実際にも石垣島上空にはジェット気流が通らず大気の揺らぎが少なかったり、そもそも自然が豊かで光害も少なく、常に美しい星空が期待できるのです。以前から星空観測ツアーも催されてきましたが、特に最近になってその人気が高まってきています。今回石垣島を旅するにあたって、すごく楽しみにしていたことのひとつです。
南十字星さえ見える、石垣島ならではの星空。
この日の夜は石垣島天文台に向かいました。石垣島天文台は島の西部にある前勢岳の山頂に2006年に設置された天文台で、光学望遠鏡としては九州・沖縄地方で最大の望遠鏡を備えます。ドームの直径は8mもあり、いわゆる天文台の容姿として誰もがイメージする外観そのものです。学術機関による研究なな用いられるほか、一般人が対象の観測会なども催されていて、石垣島ならではの立地を活かした観測が行われています。
実は石垣島天文台は、日本で最南端かつ最西端にある天文台です。緯度の関係上、星が集まる天の川、いわゆる黄道が広く見えるため多くの星が見られます。全部で88ある星座のうち86の星座が見られたり、南十字星(サザンクロス)さえ見ることが出来ます。本土ではできない多くのことを、石垣島での観測は可能にしているのです。
望遠鏡が収まるドームが、夜空に対峙している。
そんな石垣島天文台に向かった夜。アクセスは車に限られていて、しかも真っ暗な細い山道を走ります。ジャングルのような亜熱帯の森をやや心細くなるほど狭い道を走ると、これまた真っ暗な駐車場に着きます。そこから少し坂道を歩いたところに天文台があります。お手本のようなフォルムで、望遠鏡が収まるドームが夜空に対峙しています。夜なので当然観測が行われているのでしょう、半分開いた扉からは室内から明かりが漏れています。
今日は特段の予約などをしているわけではないので、ここで星空を見上げることにします。石垣島天文台がこの場所に作られたことを考えると、条件的にも悪くはない場所のはず。
星空の下の、生き物たちの世界。
それなりに星空は見ることが出来ましたが、でもこの日は満天という見え方ではありませんでした。条件的にあまり良くなかったのか、あるいは以前と比べると光害も出てきているのか。目が慣れるまでもっと時間を使った方が良かったのかもしれません。それでも普段眺める夜空よりは星は断然多く見えたし、美しい星空でした。
他にもちょっとした驚きもありました。まずは道の真ん中で微動だにしない、大きなカエル。赤茶色の体が特徴的で、オオヒキガエルという種だそう。背中を触るとびっくりするくらい硬く、鎧のようにゴツゴツしていました。しかし後で調べてみると毒を持つ外来種だそうで、考えさせられる出会いでした。それと10月末だというのに、ホタルを見ることもできました。ゲンジボタルと比べると小さな光でしたが、可憐で綺麗な輝きでした。実は石垣島には9種類もホタルが生息していて繁殖時期もまばらで、ほぼ年中見ることができるそうです。星空もそうですが、生態系の違いというのも八重山諸島ならではの楽しみ方なのでした。
photo.
アクセスマップ
詳細情報
名称 | 石垣島天文台 |
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所在地 | 沖縄県石垣市新川 |
問い合わせ先 | 0980-88-0013 | 石垣島天文台 |
休業日 | 月曜日・火曜日、年末年始 |
料金 | - |
駐車場 | 無料駐車場 |
公式サイト | https://murikabushi.jp/ |
wikipedia | https://ja.wikipedia.org/wiki/石垣島天文台 |
食べログ | - |
トリップアドバイザー | https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g298223-d6844678-Reviews-Ishigakijima_Observatory-Ishigaki_Okinawa_Prefecture.html |
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