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比叡山延暦寺・東塔 比叡山延暦寺・東塔

比叡山延暦寺・東塔

ひえいざんえんりゃくじ・とうどう □滋賀県大津市
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オススメ度

大寺院・比叡山延暦寺の、真の中心。

日本を代表する大寺院・比叡山延暦寺の始まりの地であり、今も中心である場所が「東塔」エリアです。延暦寺の3つのエリアの役割で、過去現在未来の「現在」の場。滋賀側からのケーブル、京都側からのロープウェイもこの東塔付近にアクセスするとあって、比叡山で最も参拝者が多いエリアです。また延暦寺の寺務所や会館、国宝殿などの主要な機能が集約されているので、特に人が集まるゾーンになっています。

比叡山延暦寺・東塔

最澄の教えを、全て表現する根本中堂。

中枢は根本中堂です。伝教大師最澄がまさにこの地で比叡山延暦寺を開創し、その後現代に至るまでの日本仏教の源流となった場所なのです。現在の根本中堂は1642年に徳川家光により再建されたもので、それは織田信長による焼き討ちのあとのことでした。国宝に指定されており、入母屋造で幅は約37m、奥行約24m、高さは約24mもある、壮大な建築物です。訪ねた時は10年にわたる大改修の最中で外観を見ることは出来ませんでしたが、中に入ることは出来ました。

比叡山延暦寺・東塔

特異な配置は、「仏凡一如」の実践。

内部はその大きさを計り知れる大空間。天井には絵が描かれた多数の板が張られています。特徴的なのは内陣で、拝観する場所まで行くとその先が地下のように下がっており、3つ安置された厨子を見下ろすようになっています。これは厨子に納められた本尊と同じ目の高さになることを計算して、わざと内陣の床を低くしてあるのです。これは「仏も人もひとつ」という仏教の「仏凡一如」の考えを表したものだそうで、初めて見た様式と考え方に感銘を受けました。

比叡山延暦寺・東塔

1200年消えない、「不滅の法灯」。

3基あるうちの中央の逗子には、最澄自身が彫ったという本尊・薬師如来立像が安置されています。秘仏とされまず見ることはできません。その手前に3つの釣灯籠があります。これが有名な「不滅の法灯」。開創以来1200年消えたことがない、永遠の灯火です。大師と人々の信仰への想いが永遠に消えないことの証なのです。堂内の雰囲気もそうですが、今目にしている全ての事物が荘厳で神秘的です。体の中に沁み入ってくるものが、すごく強い力を持っています。横では延暦寺の僧が参拝者を集めて講話をされていました。皆この堂内の静謐に身を任せ、一心に耳を傾けて拝聴しています。独特の世界観が漂う根本中堂内で聞く講話は、きっと心強い何かを得られるに違いありません。

比叡山延暦寺・東塔

錚々たる高僧が並ぶ、圧巻の大講堂。

根本中堂の向かい側にとんでもなく急角度の石段があり、その上にあるのが文殊楼です。根本中堂に正対していることから、また徒歩で登ってきた時には最初にくぐる山門であり、比叡山の総門の役割を担う楼門。二層になった重厚な造りが印象深い建物です。
また東塔で最初に目にするのが大講堂。かなり大きく、鮮やかな朱塗りと巨大な瓦屋根が印象的です。1634年に比叡山の麓に建立されたものですが、旧大講堂が火災で消失してしまったため1964年に現在地へ移設されました。本尊は大日如来坐像。その左右には延暦寺が「日本仏教の母山」と呼ばれる所以となった各宗開祖の木像が並びます。日蓮、道元、栄西、法然、親鸞などなど、錚々たる高僧ばかりで、皆この延暦寺で修行の日々を過ごしたのです。延暦寺の偉大さがよく分かります。

比叡山延暦寺・東塔

誰もが聞いた、世界平和の鐘。

大講堂の横には大きな鐘楼があります。世界平和の鐘とも呼ばれていて、NHKの大晦日「ゆく年くる年」で何度も登場している有名な梵鐘です。賽銭を出せば自由に撞くことができます。もちろん撞きました、体に染み渡るような深い鐘の音でした。他に見どころとしては、根本中堂から少し離れたところにある阿弥陀堂とその隣の法華総持院東塔があります。美しい朱塗りの二堂が並ぶ様は洗練された美を感じます。両堂とも比較的新しい再建になりますが、堂々たる構えが存在感を放ちます。またその手前にある戒壇院という1678年再建の古いお堂も見ごたえがあります。

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国宝殿に集められた、比叡山の寺宝。

東塔の入山ゲートすぐの場所にある国宝殿は諸堂に安置されていない仏像や寺宝、絵画や工芸品などを収蔵しています。国宝や重要文化財の宝庫となっており、貴重な史料を鑑賞できます。ちなみに国宝殿の「国宝」は文化財としての国宝ではなく、最澄の「一隅を照らすこれ即ち国宝なり」の言葉から付けられたもの。たしかに、東塔入ってすぐの巨大な石碑にも「一隅を照らす」の文字がありました。

比叡山延暦寺・東塔

想像以上に広大で、ひとつひとつで奥が深い。

他にもたくさんの堂宇がありますし、食事も出来る延暦寺会館、無料休憩所である一隅会館など、参拝者が利用できる施設も充実しています。駐車場にある売店も非常に大きく、西塔や横川にはここまでの施設はないので、土産物などはここで済ませておいた方がよいです。
というわけで、これでも延暦寺の1/3しか見られていません。想像以上に広大で、ひとつひとつで奥が深いからです。すでに自分の中に大きな感動の積み重なりがある中、次なる西塔横川エリアへ向かいました。

比叡山延暦寺・東塔

photo.

アクセスマップ

詳細情報

名称 比叡山延暦寺・東塔
所在地 滋賀県大津市坂本本町4220
問い合わせ先 077-578-0001 | 比叡山延暦寺 総務部
休業日 年中無休
料金 共通券 大人¥1,000・中高生¥600・小学生¥300 
駐車場 無料駐車場
公式サイト https://www.hieizan.or.jp/
wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/延暦寺
食べログ -
トリップアドバイザー https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g298202-d321090-Reviews-Hieizan_Enryaku_ji_Temple-Otsu_Shiga_Prefecture_Kinki.html
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