城南宮・しだれ梅と椿まつり
じょうなんぐう・しだれうめとつばきまつり □京都府京都市
風雅の極み、しだれ梅と落ち椿。
春の訪れは桜のイメージがありましたが、ここ数年は梅にそれを感じるようになりました。一瞬で過ぎ去る桜の季節に躍る心を春に重ねるのはもちろん素晴らしいですが、数週間に渡って楽しめる梅の花。心を落ち着かせて控えめだけど健やかに咲く花を見ていると、時間の流れの中で日に日に暖かくなることが感じられるからです。
今回梅の花を求めて訪れたのは、京都の城南宮。名神高速の京都南ICを降りてすぐ、アクセスもよい神社です。歴史は非常に古く、創建は8世紀、平安遷都の頃と伝わります。「方除の大社」として知られ、引越しや旅行の厄除けとして多くの人の参詣を集めています。
庭園の中の、「春の山」が舞台。
白河天皇の頃に鳥羽離宮が造営された時、この城南宮もその一部となり、今につながる優雅な庭園へと歴史を紡いできました。その庭園「楽水苑」の構成要素のひとつである「春の山」が、今回訪問した「しだれ梅と椿まつり」の舞台となっています。3月初旬、風もあり時折小雪が舞う寒い日でしたが、城南宮を歩いた時だけは奇跡的に晴れ間が出る幸運な日でした。
滴る雨のように、梅の花が咲き誇る。
城南宮では毎年2月下旬から3月中旬にかけて、「しだれ梅と椿まつり」が催されます。春の山周辺には約150本の梅の木があり、そのほとんどがしだれ梅です。よく目にする梅林とはまた全然違って、その美しさは格別です。滴る雨のように白色桃色の花が咲き誇り、風が吹けばサラサラとカーテンのようにそよぎます。風に揺れるひとつひとつの愛らしい梅の花から、小さな音が聞こえてきそうな気さえします。かすかな鈴の音のようなイメージ。ひとつの木になる花がとても多いので、周りをしだれ梅に囲まれた時にはもう視界には梅の花しかありません。まさに壮観。こんな光景、なかなか他では見かけたことがありません。
真紅の椿と苔の緑、そして艶やかな梅。
またこの季節は椿が花を咲かせる時分でもあります。城南宮には約400本もの椿の木があります。種類がとても豊富で、約32品種。花の大きさ、形、色それぞれに特徴があって楽しめます。また椿の特徴である、花が散る時には丸ごと枝から落ちる「落ち椿」。これが醸し出すしだれ梅と椿の競演が、城南宮の魅力を倍増させます。春の山は周遊路に沿って散策するんですが、最後のあたりでそれは見られます。満開の雅なしだれ梅、地面を埋めつくす薄緑色の苔の絨毯、その上に落ち椿。真紅の椿と苔の緑、そして艶やかな梅が織り成す、風情満点の光景です。これを見るために遠くから訪れる観光客も多く、まさに城南宮のハイライトです。
「しだれ梅と椿まつり」は春だけの楽しみですが、城南宮では他にも魅力はたくさんあります。特に本殿の南側に広がる日本庭園「平安の庭」「室町の庭」「桃山の庭」は見応えがあります。しだれ梅の頃はまだ庭園の植物も冬の装いが残りますが、また季節が進めば訪れたいと感じました。
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アクセスマップ
詳細情報
名称 | 城南宮・しだれ梅と椿まつり |
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所在地 | 京都府京都市伏見区中島鳥羽離宮町7 |
問い合わせ先 | 075-623-0846 | 城南宮・しだれ梅と椿まつり |
休業日 | - |
料金 | - |
駐車場 | 無料駐車場 |
公式サイト | https://www.jonangu.com/ |
wikipedia | https://ja.wikipedia.org/wiki/城南宮 |
食べログ | - |
トリップアドバイザー | https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g298564-d1380296-Reviews-Jonangu_Shrine-Kyoto_Kyoto_Prefecture_Kinki.html |
LAST VISIT | 202203 |
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