白雲館
はくうんかん □滋賀県近江八幡市
町の歴史を、八幡堀の畔で見続けた建物。
八幡堀を中心としたエリアのシンボル的な橋、白雲橋。日牟禮八幡宮の参道と八幡堀が交わる場所に架けられた橋です。橋のたもとには鳥居が立ち、この場所が近江八幡でも特別な場所であるという趣きがあります。その鳥居の南側、車道を挟んだ向かい側にあるのが白雲館と呼ばれる建物です。参道を下ってくると、ちょうど白雲橋を渡って突き当たりの真正面にあるため、一種独特の雰囲気があり、古めかしい外観とも相まって存在感があります。夏の太陽に照らされ、真っ青に色づいた夏空を背景に、堂々たる様子で佇んでいます。
商人により建てられた、明治時代の学校。
白雲館は古い建物です。建築されたのは明治10年。もう150年近く、昔の話です。裕福な商人も多かった近江八幡で、寄付により作られた学校でした。八幡東学校と名付けられた学び舎は、この町の子供達の未来を育みました。やがて学校としての役目を果たした後も、明治時代の終わりからは役場などとして市民に親しまれてきたのです。その後一時は民間に払い下げられましたが、1994年に大規模な改修がなされ、市の観光案内所として再スタートされたのです。
和洋どちらにも見える、不思議な存在感。
外観はとても特徴的。木造2階建てで、基本的には洋館なのですが、瓦葺き屋根や唐破風の二階テラスなど和の要素も取り入れた独特の意匠です。最頂部にある六角形の塔屋も、和洋どちらにも見える不思議な存在感。個性的な外観は、見るものに奇妙な感覚を生じさせます。
白雲館には無料で入ることができます。館内は懐かしい時代の香りに満ちています。木枠のガラス窓、ハイカラなステンドグラスを通って、真夏にもかかわらず柔らかい温かみを帯びた太陽の光が差し込んでいます。
旅先での静寂は、特別な気分にさせる。
1階は観光案内所で、土産や特産品も展示販売されています。2階は市民が利用できるスペースになっていて、ギャラリーやイベント会場として使われます。でもこの日の2階は何もなくて、誰もいないがらんとした空間は、この建物が過ごしてきた長い時間を象徴するような静けさ。旅先での静寂は、やはり特別な気分になります。他に誰もいない、しばらくその静けさに浸っていました。
白雲館から外に出ると、入る前よりも夏の夕方の日差しが幾分か和らいだ気がしました。振り返れば、さっきよりやや黄色味を帯びた、白雲館の外壁が印象的でした。
photo.
アクセスマップ
詳細情報
名称 | 白雲館 |
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所在地 | 滋賀県近江八幡市為心町9-1 |
問い合わせ先 | 0748-32-7003 | 近江八幡観光物産協会 |
休業日 | 年末年始 |
料金 | - |
駐車場 | - |
公式サイト | https://www.city.omihachiman.lg.jp/soshiki/kanko/4/2/847.html |
wikipedia | https://ja.wikipedia.org/wiki/白雲館 |
食べログ | - |
トリップアドバイザー | https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g1023564-d9456703-Reviews-Hakuun_kan-Omihachiman_Shiga_Prefecture_Kinki.html |
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