友ヶ島・第3砲台跡
ともがしま・だい3ほうだいあと □和歌山県和歌山市
別世界へつながる、そこは時空の迷路。
海、廃墟、無人島というフォトジェニックな風景が、旅情を最大限に刺激する友ヶ島。加太港から友ヶ島の群島で1番大きな島・沖ノ島の小さな桟橋まで船で渡ります。
第2砲台跡が海際の明るい廃墟なのとは対照的に、第3砲台跡は地下にある暗い廃墟です。場所としては、友ヶ島の南端近く、島で1番高いコウノス山展望台のすぐ近くにあります。
第3砲台跡は、観光ガイドなどで最もよく写真を目にする、友ヶ島のハイライトです。島内にある砲台跡のうち、規模も大きく、散策しやすいように整備されています。標高100mを登っていくのが少しだけしんどいですが、道もきちんと管理されているので安全です。
島で1番高いコウノス山展望台のすぐ近く、「第3砲台跡」は地下にある暗い廃墟。友ヶ島観光のハイライト。
回転する砲座が置かれていた場所。
通路や弾薬庫はほとんどが地下にある。
ひっそりと佇む、時間が止まった建物。
ここにあるのは、明治時代以降、軍事要塞として大砲が置かれていた砲座、そして大きな弾薬庫の跡です。砲座は直径3.5mで2門あり、島内で最大級のもの。今は大砲はないですが、その巨大さは容易に想像できるものです。そしてその下に広がるのが、レンガ造りの弾薬庫跡。これが友ヶ島を観光名所たらしめている重要なスポットです。
そこは一歩足を踏み入れると、とたんに時空を超えてしまうような非日常の世界。自然に支配された景観の中、ひっそりと佇む時間が止まった建物。風化してゆく赤レンガを身にまとい徐々に徐々に終焉に向かっていく、つまり自然に還ろうとする建物が、ノスタルジックな感傷をせき立てます。朽ちてゆく美しさが、ここにはあります。それを見て感じるのは、切なさと、どこか不思議な安心感。
徐々に終焉に向かっていく、つまり自然に還ろうとする建物が、ノスタルジックな感傷をせき立てる。
地下迷宮のような通路。
草木が生い茂り、独特の雰囲気が漂う。
弾薬庫跡に染み入る、湿った空気。
夏に向かおうとする友ヶ島の緑は、古ぼけた赤レンガによく似合います。森特有の湿っぽい空気も、弾薬庫跡の建物に沁み入るようです。建物には入ることもできます。涼しくて、がらんとした内部。まさに地下要塞という感じで、別世界にやってきた印象もピークに達します。真っ暗になっている箇所もあり、まるで戦時中の時空迷路に迷い込んだよう。なかなかできない体験でした。
ちなみに近くのコウノス山展望台からの眺望も素晴らしいものがあります。ついさっき訪ねてきた友ヶ島灯台を、紀淡海峡とともに眺められる絶景。友ヶ島の一番高いところから、友ヶ島のすべての素晴らしいものを一挙に眺められるような気がして。
タイムスリップして戦時中に迷い込んだような、レンガ造りの暗い弾薬庫。差し込む光が廃墟の陰翳を描き出す。
曲がりくねったトンネル。
トンネルの先には、何があるのか。
photo.
アクセスマップ
詳細情報
名称 | 友ヶ島・第3砲台跡 |
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所在地 | 和歌山県和歌山市加太 |
問い合わせ先 | 073-459-0314 | 友ヶ島案内センター |
休業日 | - |
料金 | 友ヶ島汽船:大人往復2,000円、小人往復1,000円 |
駐車場 | 無料駐車場 |
公式サイト | - |
wikipedia | https://ja.wikipedia.org/wiki/友ヶ島 |
食べログ | - |
トリップアドバイザー | https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g298204-d1310351-Reviews-Tomogashima_Island-Wakayama_Wakayama_Prefecture_Kinki.html |
LAST VISIT | 201605 |
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