伊勢志摩ライナー

こだわったのは「旅」、近鉄のリゾート特急。

大阪、京都、名古屋から、伊勢志摩エリアを結ぶ近鉄のリゾート特急。グリーン車のように快適なデラックスカーや、グループ旅行に最適のサロンカーなど、「旅」にこだわったコンセプトが秀逸な特別編成です。
近鉄電車といえば、大阪、奈良、京都、三重、愛知、さらに岐阜までに広がる路線があり、営業距離が日本一長い私鉄。しかも大都市大阪・名古屋、観光都市京都・奈良・伊勢を結ぶとなれば、必然的に通常の編成とは別に、長距離を快適に過ごせる列車が発展したのかもしれません。関西では他の私鉄にはない「特急文化」のようなものが、近鉄にはあるのです。幼い頃は、特別に料金を払って乗る特急列車は憧れで、ビスタカー（二階建て車両）を見かけた時にはかなり興奮していたものです。

伊勢志摩への「旅」にこだわった特急列車。赤色の編成と黄色の編成の2種類がある。

1994年にデビューした。

使いやすい2人専用席。

それまでの近鉄特急にはなかった、斬新なデザイン。

伊勢志摩ライナーは1994年に登場しました。それまでの近鉄特急にはなかった斬新なデザインが印象的でした。太陽をイメージした真っ赤な車体の編成と、明るい日差しをイメージした黄色い車体の編成の2種類があり、流線形の先端部はスピード感を感じさせます。2013年の伊勢神宮式年遷宮に合わせてリニューアルされたようで、今は内装などもピカピカ。今回は2人以上で予約できるサロンカーで賢島を目指しました。
通常の特急料金と同じ金額で利用できるサロンカーですが、その乗り心地の良さといったらスタンダードシートと比べ物になりません。シートも大きく深いし、背の高いヘッドレストに包まれる感じ。

それまでの近鉄特急にはなかった斬新なデザインが評判になった。通常の特急料金と同じで乗ることができる。

開放感たっぷりに、伊勢路の景色を楽しむ窓。

そして何より席ごとにレイアウトされた大きな大きな窓。開放感たっぷりに伊勢路の景色を思う存分楽しめます。各ブースごとに大きなテーブルがあり、駅弁や赤福餅などを広げても全然ゆったり…。とにかく快適そのもの。速度は違いますが、居心地の良さやシートの配列など、サロンカーはヨーロッパで乗ったユーロスターを彷彿とさせるものでした。
最近では大人気を博している特急しまかぜや、観光列車つどいなど、ますます話題を呼ぶ近鉄特急。その中でも根強く静かな人気を誇る伊勢志摩ライナーのサロンカー。伊勢参りの際には、かなりオススメです。

2013年には伊勢神宮の式年遷宮に合わせて、青色の特急「しまかぜ」もデビュー。伊勢志摩アクセスの幅が広がった。

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