アメリカ村
あめりかむら □大阪府大阪市
時代を駆け抜けた若者たちが残していった、光と影。
心斎橋エリアの御堂筋西側、通称アメリカ村と呼ばれる一帯は、常に新しいファッションや文化が発信されている若者の街。昼に夜に人が集まり、とにかく賑やかなエリアです。わざわざ観光するほどのことはないかもしれませんが、大阪の名物街であることには違いありません。僕も25年ほど前はよく通いましたが、その頃と比べると最近は以前のような勢いや元気さは影を潜めたような気もします。
アメリカ村は1960代頃までは事業所や倉庫が集まるごくありふれた街でした。しかし1969年に伝説の喫茶店「ループ」がオープンし、街の様相は一変してゆきます。
1990年代前半に中学校跡地に大型複合商業施設「BIG STEP」がオープンし、アメリカ村は活況のピークを迎えた。
ファッションをはじめ若者文化の発信拠点。
路面店には洋服屋が多い。
多種多様な価値観が、混じり合う街。
話題をさらったループは評判を集め、回りにはサーフショップを中心に若者向けの店が次々と集まり始めました。その中には西海岸やハワイを中心にアメリカから輸入した衣服類を売る店が多く、いつしかアメリカ村と呼ばれるようになりました。古着やビンテージ物など、それまでになかった価値観を生み出し、関西の若者文化を完全にリードし始めます。そして通称・三角公園はその中心で、いつも若者が集まり活気溢れるスポットとしてシンボル化されました。
さらに1980年代以降アメリカ村は急激に大きくなり、ボウリング場やタワーレコードが進出、アメリカ村の象徴とされる壁画アート、黒田征太郎氏の「ピース・オン・アース」も登場。さらに中学校の跡地に大型複合商業施設BIG STEPがオープンし、1990年代前半にアメリカ村その活況のピークを迎えます。約2500店舗。まさに流行の発信地であり、多種多様な価値観が混じり合う街でした。
自由な街アメリカ村らしく、壁画アートのメッカとしても知られる。
道まではみ出してずらりと並ぶ。
マンションも店舗だらけに。
時代を駆け抜けた栄枯盛衰が、街には染み込んでいる。
でも時代は変わるもの。他のエリアで相次いだ商業地化や、アメリカ村自身の低年齢化によって、次第に人波は遠のいてゆきました。逆に近くの南堀江が新たなスポットとして脚光を浴び、アメリカ村にはどことなく時代遅れな寂しさが漂いました。やがてがなり立てる大音響や一面の落書き、夜間の治安なども問題となり、華やかだった頃に比べてどこか荒んだ雰囲気のある街になってしまいました。
もちろん今では改善の努力がされ、店のトーンも少しずつ変わってきています。幾分人の足も戻ってきて、以前とは少し落ち着いた感のあるアメリカ村。今も派手な看板が並ぶ街ですが、その裏には時代を駆け抜けた栄枯盛衰が染み込んでいます。
1964年開場の「心斎橋サンボウル」。アメリカ村にはあちこちに、時代を駆け抜けた栄枯盛衰が染み込んでいる。
アメリカ村のシンボル「三角公園」。
三角公園横の人気たこ焼き店「甲賀流」。
甲賀流を三角公園で食べるのが定番だった。
2004年に開業した「アップルストア心斎橋」。
photo.
アクセスマップ
詳細情報
名称 | アメリカ村 |
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所在地 | 大阪府大阪市中央区西心斎橋1丁目~2丁目付近 |
問い合わせ先 | 06-6211-7247 | 大阪湾岸地域活性化交流会 |
休業日 | - |
料金 | - |
駐車場 | 周辺有料駐車場 |
公式サイト | http://americamura.jp/ |
wikipedia | http://ja.wikipedia.org/wiki/アメリカ村 |
食べログ | - |
トリップアドバイザー | https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g298566-d321004-Reviews-America_Mura-Osaka_Osaka_Prefecture_Kinki.html |
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