宇和奈辺古墳・小奈辺古墳
うわなべこふん・こなべこふん □奈良県奈良市
古墳が、町の日常として溶け込む景観。
平城宮跡から北へ少し行った国道24号線沿いに、濠に囲まれこんもりとした小高い森があります。それが古墳だと知らなければ、単なる景色のひとつとして特に気が付くことも通りすぎてしまうかもしれませんが、宇和奈辺・小奈辺古墳は訪ねるに相応しい、美しい古墳です。航空写真などで見ると、その形はとても端正な前方後円墳。地図では大きな平城宮跡の右肩に、ワンポイントのアクセサリーのようにさりげなく存在感を放っています。
この二つの古墳は5世紀、古墳時代中期のものと言われます。つまり奈良に平城京が置かれるずっと前から、ここに存在する古墳。全長260mの宇和奈辺古墳、その西に全長210mの小奈辺古墳が並んでいます。いつも静かな濠の水面、眩しい緑が映り込む季節がおすすめ。国道とは反対側の小道から訪ねると、その静かな風景を存分に楽しめます。たくさんの野鳥が鳴き声を奏で、たくさんの水鳥が悠々と濠を泳ぐ鳥たちの天国でもあり、良好なバードウォッチングのスポットでもあります。
8世紀に奈良に平城京が置かれるずっと前から、ここに存在していた古墳。
奈良の奥座敷に横たえる、静寂の古墳群。
実はこの付近にはまだまだたくさんの古墳があって、ちょっとした古墳銀座になっています。前方後円墳や円墳など、時代によって形式が変遷した様々な古墳が集まっています。地図で見ていても、宇和奈辺・小奈辺古墳のように美しい前方後円墳のほか、濠が途切れ途切れになったり、鍵穴の形があやふやになってしまったものがあったり、または真ん丸の円墳や、今やもう形もなく跡地として載っているものもあり。実際にその地をめぐってみると、町を歩けば古墳に当たるといった感じで楽しいものです。しかも古墳が日常に溶け込んだ風に、ごく自然な町の風景と化しているところが、いかにも奈良らしい趣。
実は訪れる人がそれほど多くないエリアなんですが、それゆえに旅は旅らしく感じられ、また歴史散策をじっくりと楽しめます。奈良の都の奥座敷に横たえる、静寂の古墳群。通な人にはたまらないエリアだと思います。
古墳が日常に溶け込んだ風に、ごく自然な町の風景と化している。
photo.
アクセスマップ
詳細情報
名称 | 宇和奈辺古墳・小奈辺古墳 |
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所在地 | 奈良県奈良市法華寺町 |
問い合わせ先 | 0742-34-1111 | 奈良市企画観光課 |
休業日 | - |
料金 | - |
駐車場 | 周辺有料駐車場 |
公式サイト | - |
wikipedia | https://ja.wikipedia.org/wiki/ウワナベ古墳 |
食べログ | - |
トリップアドバイザー | https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g298198-d20352954-Reviews-Uwanabe_Tomb-Nara_Nara_Prefecture_Kinki.html |
LAST VISIT | 201903 |
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