鳴滝
なるたき □徳島県美馬郡つるぎ町
静寂の谷に流れ落ちる、約85mの三段滝。
茜空を映す悠久の吉野川に並走し、国道438号線を南へ折れます。支流・貞光川を右手に遡り、夜のとばりが降りる前になんとかたどり着いた鳴滝。徳島県では随一の落差を誇る滝で、約85mもの高さから三段に弾かれながら一気に山肌を落ちる、スケールの大きな滝です。1段目が40m、2段目が25m、3段目が20m。普段は水量は少なめですが、その大きさと流麗な姿から親しまれ、山岳信仰の聖域・剣山へ向かう修験者が、この滝で身を清めたと言われます。
山あいの狭路、愛車を走らせていると突然現れた鳴滝。崖上の展望台からV字谷を挟んで真正面に見えたのは、巨大な緑の壁を分断するように流れ落ちる一筋の水の柱でした。
対岸の鳴滝との間にあるV字渓谷はかなり深く、遥か眼下に貞光川が流れている。
山端のてっぺんから、深い深い谷底まで。
斜面の凹凸に弾かれややジグザクの姿をした鳴滝、目の前の山端のてっぺんから深い深い谷底まで、視界の大部分を縦に占領してその存在感を伝えています。谷底の渓流に掻き消されるのか、聞こえる音のどれが鳴滝の音なのかは分かりませんでしたが、谷にこだまするのは確かに水が流れ落ちる音だけで、それはぼんやり滝を眺めるには贅沢すぎるほどの音量で景色を支配していました。
約85mもの高さから三段に弾かれながら一気に山肌を落ちる。
見知らぬ場所で、ふと気づいた月。
時間は20時前。夏とはいえそろそろ風景に色がなくなってくる宵待ち。一筋の滝はまだかろうじてその白さを誇示している傍ら、真っ黒な峰のシルエットの上には、明るく輝く半月が姿を現しました。見知らぬ場所でふと気づいた月。方角も分からぬ僕にはそれは昇る月なのか沈む月なのかも分かりませんでしたが、徐々に輝きを増す月はいつまでもそこに在り続けるかのように、その風景のしるしとして空に張り付いていました。その輝きとは裏腹に、鳴滝は少しずつその白さを失ってゆきます。つるぎの谷にも、そろそろ本当の夜がやって来たようでした。
鳴滝の上に出ていた三日月。山の端に見える木々の高低がくっきりと浮かび上がり、絵に描いたような宵待ちだった。
photo.
アクセスマップ
詳細情報
名称 | 鳴滝 |
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所在地 | 徳島県美馬郡つるぎ町 |
問い合わせ先 | 0883-62-3111 | つるぎ町商工観光課 |
休業日 | - |
料金 | - |
駐車場 | - |
公式サイト | - |
wikipedia | - |
食べログ | - |
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