旭食堂・かつめし
あさひしょくどう・かつめし □兵庫県加古川市
素朴な味、加古川名物グルメ「かつめし」。
加古川の名物グルメ、かつめし。かつめしとは平皿にご飯を盛り、ビフカツを乗せた上からビフカツ専用のソースがかけられている独特なメニュー。付け合わせにボイルしたキャベツが添えられるのが定番です。最近でこそ観光客向けにアピールされ、観光案内所などではかつめしマップなんかも配られていますが、もともとは地元で古くから愛されてきた庶民的なローカルメニューでした。
箸で食べられる洋食をコンセプトに、1953年頃に加古川駅前にあった「いろは食堂」が考案したと言われます。そのシンプルなメニューはまたたく間に市民に広がり、やがては給食にも、さらにはスーパーでかつめし専用のたれも売られるようになり、家庭でもごく一般的なメニューとなりました。でもこれだけの市民権を得たかつめしも、ひとたび加古川市外に出ればほとんど知名度がなかったという不思議なメニューでもあるそうです。
加古川名物「かつめし」を初めて食べた店。残念ながら2014年に閉店している。
タイムスリップしたみたいに、完全昭和の空間。
今回訪れたのはJR加古川駅近くにある旭食堂。駅南側にあるひなびた商店街を歩き抜けたあたりに店を構える、昭和11年から営業を始めた昔ながらの食堂です。そしてかつめしの元祖、今はなきいろは食堂のレシピを受け継ぐ店として愛される名店です。
店内はタイムスリップしたみたいに完全昭和の空間。木壁や天井は年季を感じさせる色と質感、作り物ではない本物のレトロな雰囲気に包まれています。緑色の冷蔵庫、四本足のパイプ椅子、メラニンの安っぽいテーブル。それらの懐かしい温かさと、店主の心のこもった優しい笑顔。過ぎていった時間と、それを見守り続けた人々の温もりに満ちた空気に、なんだかほっとする安心感を覚えました。
店内はタイムスリップしたみたいに完全昭和の空間。作り物ではない本物のレトロな雰囲気。
サクサクのビフカツに、コクのある特製ソース。
メニューにはない大盛りの注文も快く聞いていただき、出されたかつめしを箸でいただきます。そう、箸で食べるのが正統。甘さとしっかりとしたコクのある特製ソースが、注文を受けてから揚げたサクサクのビフカツにたっぷり絡まり、ご飯もふわふわ。初めて食べたのに懐かしい味がします。食べ出すと止まらず、アッという間になくなってしまいました。
加古川にはかつめしを出す店が何十店もあるんだそうですが、その中でも1、2を争う実力店。その人気の理由は昔から変わらず味を守り作り続けている自負と、それに込められた愛情みたいなものを感じるところだと思いました。店を出る時にも、加古川に来てくださってありがとうと、店主は丁寧にお辞儀をして見送ってくれました。本当に心のこもった、素敵な食堂でした。
NEWS! | 旭食堂は2014年に惜しまれつつ閉店しました、 |
---|
加古川に来てくださってありがとうと、店主は丁寧にお辞儀をして見送ってくれた。
photo.
アクセスマップ
詳細情報
名称 | 旭食堂・かつめし |
---|---|
所在地 | 兵庫県加古川市加古川町本町364 |
問い合わせ先 | 079-422-2804 | 旭食堂 |
休業日 | 木曜日 |
料金 | - |
駐車場 | 無料駐車場 |
公式サイト | - |
wikipedia | - |
食べログ | http://r.tabelog.com/hyogo/A2804/A280402/28002382/ |
トリップアドバイザー | - |
LAST VISIT | 200903 |
※掲載のデータは当ページ更新時点でのものです。以後の変更や詳細な情報につきましては、ご自身でお問い合わせの上ご確認いただきますよう、あらかじめご了承ください。