東華菜館
とうかさいかん □京都府京都市
鴨川に寄り添う、ヴォーリズ建築という贅沢。
鴨川のほとり、四条通りに架かる四条大橋の袂に建つ洋風の建物。角にそびえる重厚で立派な風貌は、界隈のランドマークとして異彩を放っています。名前は知らずとも建物に見覚えがある人は多いと思います。
この東華彩館は1926年に建てられたもの。数々の名建築を残したW.M.ヴォーリズによって設計されたもので、彼にしては珍しく極端に装飾を施したスパニッシュ・バロック様式の洋館です。今は登録有形文化財に指定されていて、また特筆すべきは内部にある現存する日本最古のエレベーター。蛇腹式の扉で仕切られたレトロな1924年製で、今も手動で運転されています。
1926年に建てられたスパニッシュ・バロック様式の洋館。四条大橋の西詰で大いなる存在感を放っている。
鴨川に面した地上5階建ての建物。
外観の細かな意匠は見ごたえがある。
クラシックモダンな雰囲気の漂う、中華料理店。
東華菜館は基本的には北京料理のお店。竣工当初は矢尾政という洋食レストランが営業していましたが、1945年に建物を引き継いで開業しました。個室、宴会場、一般席ともにクラシックモダンな雰囲気の漂う店内で食事するのもいいですが、おすすめは夏のあいだだけ催される屋上でのビアガーデン。それほど広くはない屋上で席数もそんなに多くはないですが、だからこそ京都の街で、ビールを飲むには特別な席をリザーブできた気分。
photo_by_KiwiHe_CC_BY-SA_2.0_from_flickr.com
クラシックな建物内、鴨川のテラス席、また屋上テラスなど、このロケーションを楽しみながら中華料理が堪能できる。
路地になる西側からの外観見上げ。
窓枠の意匠にもこだわりを感じる。
その夏の記憶にとどまって消えない、至福の晩酌。
そしてそこは本当に特別な席でした。眼下には鴨川が夏の夕暮れを映してせらせらと流れ、川沿いに並ぶ鴨川納涼床では人々が優雅に食事を始めています。四条大橋を渡る人の流れをたどると、南座、八坂神社、祇園の町並みへ。そして清水寺をはじめ東山を一望でき、群青色の絵の具を注がれたように東の空は徐々に色濃くなってゆきます。テーブルには涼しい風が吹き、頭上の提灯が心地良さげに揺れています。
そんな素敵な空間が東華彩館の屋上に待っています。京都が好きでビールが好きなら、これはたまらないシチュエーション。その夏の記憶にとどまって消えない至福の晩酌を楽しめます。
東華菜館はいわゆる「ヴォーリズ建築」。館内には日本最古のエレベーターがあることでも有名。
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アクセスマップ
詳細情報
名称 | 東華菜館 |
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所在地 | 京都府京都市下京区西石垣通四条下る斎藤町140-2 |
問い合わせ先 | 075-221-1147 | 東華菜館 |
休業日 | 無休 |
料金 | - |
駐車場 | 周辺有料駐車場 |
公式サイト | http://www.tohkasaikan.com/ |
wikipedia | http://ja.wikipedia.org/wiki/東華菜館 |
食べログ | http://r.tabelog.com/kyoto/A2602/A260201/26000846/ |
トリップアドバイザー | https://www.tripadvisor.jp/Restaurant_Review-g298564-d1664376-Reviews-Tokasaikan-Kyoto_Kyoto_Prefecture_Kinki.html |
LAST VISIT | 201912 |
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