東大寺・三月堂
とうだいじ・さんがつどう □奈良県奈良市
東大寺最古の建物に安置される、至宝・不空羂索観音立像。
お水取りで有名な東大寺・二月堂の南隣に建つのが三月堂。やっぱりどうしても二月堂に気を取られて、観光客にもつい見過ごされがちな三月堂なんですが、実は東大寺の中で最古の建物。奈良時代の8世紀に建てられたものがそのまま残っていて、現在の大仏殿が江戸時代に再建、南大門が鎌倉時代に建立されたことを考えると、その歴史は際立っています。もちろん国宝。さらに堂内に安置された16体の仏像のうち実に12体が国宝という、まさに天平の宝石箱なのです。正式には東大寺法華堂と呼ばれ、毎年3月に法華会という行事が行われたため三月堂とも言われるようになったそうです。
正式には「法華堂」で、8世紀前半に建てられた国宝のお堂。多数の国宝仏像を安置する。
堂内の宝物は、ため息さえ漏れる豪華さ。
堂内に入ると薄暗く、少しひんやりとする厳かな雰囲気。その中には贅沢すぎるほどたくさんの仏像が安置されています。これほどのものが1200年以上もの時を越えて今も大切に崇められていることは、それらを目の前にするとそれこそ不思議な受動的感覚となって体に押し寄せてきます。
その中でも高さ3.6mもある不空羂索観音立像の頭上にある銀製の宝冠は、その絢爛豪華な装飾で奈良時代の工芸の粋を集めた傑作として知られています。それは微細な鋤き彫りで打たれた紋様の他に、琥珀・翡翠・瑠璃・真珠・水晶など、約2万数千個という宝石が惜しげもなく散りばめられた傑作。見事に飾られた高さ88cmもある冠は、ため息さえ漏れる豪華さです。
お水取りで有名な「二月堂」の南隣に位置する。写真手前が三月堂、奥に見えるのが二月堂。
三月堂の周囲には、よく鹿が戯れている。
その圧巻の堂内の雰囲気に、外に出るとまるでタイムトリップをしてきたような印象。現実をつかむまで少しの時間が必要なくらいです。そしてふと脇を見れば、三月堂の周囲にはよく鹿が戯れています。あるものは壁にもたれるように座って時間と遊び、あるものは三月堂の庇の影に入りのんびりと休憩。なんとも贅沢な休憩ですが、鹿たちもそれは分かっているかのように、いつもどこか得意顔で三月堂に寄り添っています。
三月堂と鹿。春にはお堂前にある八重桜も美しい。
手前にある石灯籠は約800年前のもので国の重要文化財。
三月堂のまわりには特に鹿が多い。
photo.
アクセスマップ
詳細情報
名称 | 東大寺・三月堂 |
---|---|
所在地 | 奈良県奈良市雑司町406-1東大寺内 |
問い合わせ先 | 0742-22-5511 | 東大寺 |
休業日 | - |
料金 | 入堂:500円 |
駐車場 | 周辺有料駐車場 |
公式サイト | http://www.todaiji.or.jp/contents/guidance/guidance5.html |
wikipedia | http://ja.wikipedia.org/wiki/東大寺法華堂 |
食べログ | - |
トリップアドバイザー | https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g298198-d10282237-Reviews-Hokke_do-Nara_Nara_Prefecture_Kinki.html |
LAST VISIT | 201812 |
※掲載のデータは当ページ更新時点でのものです。以後の変更や詳細な情報につきましては、ご自身でお問い合わせの上ご確認いただきますよう、あらかじめご了承ください。