西陣

西陣織の町に見る、普段着の京都。

photo_by_KeisukeMutoh_CC_BY_2.0_from_flickr.com

古くから西陣織の生産で栄えてきた西陣は、御所の西、堀川通を越えたあたりの一帯です。かつて応任の乱の時、西軍総大将だった山名宗全がここに陣を構えたため、西陣と呼ばれるようになりました。地図や住所などには存在しない名称で、具体的に線引きされた区画でもなく、あくまで「このへんからこのへん」という感じのアバウトな雰囲気で呼ばれています。
西陣の歴史は古く、5,6世紀頃に中国からの渡来人によって絹織物が伝えられて以降、ずっと織物産業の中心でした。朝廷や有力な豪族から保護を受け繁栄してきました。

京都の人々が京都らしく暮らす、まさにその景色。

素敵なのは、西陣あたりを散策していると、ふと京都らしい街角の風景を見出だすことがあります。先斗町や祇園など、訪れる町として洗練された京都らしさではなく、京都の人々が京都らしく暮らす、まさにその景色です。京都だからって何も気取る必要はない。普段着の京都を実感したいなら、西陣はうってつけの町です。
今でも路地を歩けば、格子の向こう側から機織の音が聞こえることがあります。町に根付いた伝統産業、通りのあちこちにそれを垣間見ることができます。老舗の織物屋が並ぶしっとりとした町並みを散策すれば、求めていた京都にきっと出会えるはずです。

アクセスマップ

詳細情報