たむら・讃岐うどん

讃岐うどんの真髄を、余すことなく味わえる人気店。

田舎ののどかな風景が続く綾川町に、周囲の家々と何も変わらない風貌の「たむら」が店を構えています。店の前に客の車が並んでいるのですが、分かりやすい目印となるものはそれくらいしかありません。あとはしっかり探さないと見つからないような控えめな看板がひとつ。それでもたむらは讃岐うどんの人気ランキングでも常に上位に支持される超人気店です。

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讃岐うどんの人気ランキングでは必ず上位にランクされる名店。一軒家を改装したような店の前には、いつも行列ができる。

薄暗い店内に、もくもくと漂う湯気。

店に入るとまず壁沿いにカウンター席がありますが、そこは人々の行列のすぐ横で、ちょっと落ち着かないので店の外に置かれた長机でいただく方が多いようです。
ダシや葱、卵、天ぷらなどは自分でかけるセルフスタイルです。それらはうどんを茹でる湯釜や勘定場や食器の返却場所と同じ一室に並べられていて、店内はあちらへこちらへ歩き回る人たちで大混雑。薄暗い店内にもくもくと漂う湯気の中、ぶつかってどんぶりを落としそうで心配ですが、それがこのお店のスタイル。

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元は精米や製粉が家業だったという「たむら」。たしかに店構えや看板にもその雰囲気を感じる。

練り、茹で、ダシ、すべてに地下水を使うこだわり。

たむらのうどんは讃岐うどんの中ではやや太めで、角がしっかりと立ったコシの強い麺。噛み進めるとほのかな甘味がにじみ出し、イリコベースの濃い目に作られたダシと絶妙にブレンドされ、確かに唸る旨味が作り出されます。練り、茹で、ダシ、すべてに地下水を使うなど、店主のうどんに対する情熱がひしひしと伝わってくる一杯でした。
食べ終わったあとは、忙しそうに切り盛りされている店主に自己申告でお勘定。美味しかった！と一声お礼。あくまで讃岐スタイルを味わえるこのシステムもまた、旅心をくすぐってやみません。

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