高野山・奥の院
こうやさん・おくのいん □和歌山県伊都郡高野町
幽玄の森の中に、名将達の苔むした墓碑が立ち並ぶ。
世界遺産に登録されている高野山において、最も象徴的で見ごたえのある場所ではないでしょうか。大男のような杉の巨木が文字通り林立し、日中でも薄暗く鬱蒼とした森の中には、かつての名将たちの墓が所狭しと立ち並んでいます。
入口から最深部まで約2kmの参道に一歩入ると、あたりは夏でも肌寒く、湿り気のある空気の塊に包まれています。そして参道沿いに苔むした墓碑が淑々と立ち並ぶ光景はとても幽玄な雰囲気です。所々崩れて土がむき出しになっている古びた石畳を歩いていると、なにか自分の体で歩いているのではなく、魂だけが異世界を浮遊して進んでいるような気にさえなってきます。
最奥にある御廟まで約2kmの参道沿いには、20万基を超える墓石や慰霊碑が建ち並ぶ。中には著名な大名のものも。
ただただ、ここには深く長い時間がある。
それぞれの墓碑には長い時間が刻まれた様々の痕跡があります。角が丸くなったもの、緑の苔に覆われているもの、崩れてしまったもの…。でもそういった、朽ちてなお、という在り方が、ここではとても正当な在り方であるような気がします。
そんな墓碑の中には、歴史上馴染みのある武将のものも数多くあります。武田信玄、石田三成、豊臣秀吉、伊達政宗、織田信長…その全てが納骨されているお墓とは限りませんが、戦国時代の縮図を見るようで、奥の院の楽しみ方のひとつです。
人々の信仰心、流れた年月の長さから、奥の院を満たす空気はまさに幽玄。苔むした灯籠や墓石から、それらは滲み出してくる。
最奥に座するのは、空海が入定した霊廟。
そして最後に構えるのは灯籠堂。その奥にあるのが弘法大師御廟です。そもそも奥の院は空海が入定し、今もなお禅定を続けているとされる霊廟がある場所です。この御廟への立ち入りはできなく、灯籠堂からは撮影も禁止されています。
起伏のある森の中の道を歩くと予想以上に疲れるんですが、本堂横には無料の休憩所があり、ひと休みさせてもらえます。
photo_by_na0905_CC_BY-SA_2.0_from_flickr.com
一番奥にある御廟は、弘法大師が入定されたところ。今なおこの世において禅定を続けているとされる、神聖な場所。
photo.
アクセスマップ
詳細情報
名称 | 高野山・奥の院 |
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所在地 | 和歌山県伊都郡高野町高野山550 |
問い合わせ先 | 0736-56-2002 | 高野山奥の院 |
休業日 | - |
料金 | - |
駐車場 | 敷地内駐車場あり |
公式サイト | http://www.koyasan.or.jp/meguru/sights.html#okunoin |
wikipedia | http://ja.wikipedia.org/wiki/金剛峯寺 |
食べログ | - |
トリップアドバイザー | https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g1121341-d324938-Reviews-Koyasan_Okunoin-Koya_cho_Ito_gun_Wakayama_Prefecture_Kinki.html |
LAST VISIT | 200410 |
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