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桃尾の滝 桃尾の滝

桃尾の滝

もものおのたき □奈良県天理市
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オススメ度

信仰と歴史が染み込む、独特の世界観。

桃尾の滝は天理市街地から東へ約5km、大和高原へ向かう山麓にある滝です。観光ガイドに載ることは滅多にありませんが、実は古くから和歌にも詠まれていたという風趣ある滝。また信仰との強い結びつきを感じる、滝周辺の雰囲気などは独特の魅力を持っています。
5月の新緑の時期に、初めて訪ねてみました。国道25号線から細い登り坂に逸れ、200mほどで駐車場があります。車を停めたらすぐのところに、桃尾の滝がありました。

桃尾の滝

一日の雨が、様々にかたちを変えて。

桃尾の滝は鬱蒼とした木々に包まれるように流れています。滝へと通じる沢の水量は多く、しっとりと湿った滝まわり独特の涼しさがあります。
訪ねたのは、一日中雨が降っていた日の夕方。桃尾の滝から落ちる水と、滝を覆う枝葉をすり抜けてきた雨、そして森から滲み出してきた水分をたっぷり含んだ空気。一日の雨が様々にかたちを変えて、桃尾の滝周辺を潤しています。少し肌寒いですが、それが心地よくもあります。

桃尾の滝

古き歌に詠まれた、古都奈良の風光。

桃尾の滝は高さ23m。万葉の頃から知られており、かつては「布留の滝」として和歌にも詠まれています。「今はまた行きても見ばや 石の上 ふる(布留)の 滝津瀬 跡をづねて」続古今和歌集でこう詠んだのは、後嵯峨天皇。古都奈良の風光として古くから親しまれてきた滝なのです。
かつて滝の上には龍福寺という密教寺院があり、桃尾の滝はその境内で修行の場として位置づけられていたそうです。そのこともあってか、滝の周りには特別な景観があります。

桃尾の滝

磨崖仏もあり、神秘的な雰囲気。

桃尾の滝の周りには、無数の石仏や石碑が建てられています。また磨崖仏もあり、あたりは神秘的な雰囲気に満ちています。濡れそぼつそれらは独特の世界観を作り出していて、この場所が特別な場所であることを示唆しています。中でも滝の左手前にある不動三尊麿崖仏は、鎌倉時代中期の作とされ見ごたえがあります。さらに南北朝時代前期の如意輪観音と不動三尊の石仏もあり、霊験あらたかな景観になっています。また水量が多めで見えなかったのですが、滝の裏側の岩壁にも磨崖仏があるそうです。

桃尾の滝

季節ごとに訪れたい、隠れた名瀑。

そんな特別な背景もあり、一般的な滝とはひと味違った桃尾の滝。この日は新緑が美しく、また雨で濡れたせいでより輝いて見えました。夏場はとにかく涼しそうだし、秋は紅葉も存分に楽しめそう。季節を変えてまた訪れてみたい、隠れた名瀑でした。

桃尾の滝

photo.

アクセスマップ

詳細情報

名称 桃尾の滝
所在地 奈良県天理市滝本町
問い合わせ先 0743-63-1242 | 産業振興課 商工観光係
休業日 -
料金 -
駐車場 無料駐車場
公式サイト
wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/桃尾の滝
食べログ
トリップアドバイザー https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g1022857-d1386025-Reviews-Momoo_no_Taki_Falls-Tenri_Nara_Prefecture_Kinki.html
LAST VISIT 202405

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