大崩海岸
おおくずれかいがん □静岡県静岡市
生きているように激しく、そして脆い岩壁。
大崩海岸というちょっと恐ろしい名称は、昔からその岩壁の崩落が多いことに由来します。駿河湾に剥き出しの岩壁が屹立し、打ち寄せる波の浸食により過去に幾度も崩れてきたそうです。日本の地質100選にも選定されていて、貴重な自然景観。また「東海の親不知」とも呼ばれ、交通の難所でもありました。でもこの場所を国道、JR在来線、東海道新幹線など多くの交通がトンネルで通されています。また海蝕による崩落などですでに廃道になったトンネルもあり、自然の厳しさも感じられる場所でもあります。
約4km続く、切り立った断崖絶壁。
大崩海岸では、駿河湾に向かって標高300mほどの山塊が直接ぶつかっています。海岸線の長さは約4kmほど。そのほぼ全ての場所で、切り立った断崖絶壁が続いています。南側のホテルからはその様子がよく見てとれます。この日の海は穏やかでしたが、荒波が作り出した垂直の岩壁は対照的に険しく荒々しいものでした。
海際の岩壁を走る、あの独特の高揚感。
この大崩海岸に沿うように、県道416号線が走っています。標高を上げ下げしながらワインディングするドライブルート。海への展望はあまり開けないのですが、それでもやはり海際の岩壁の上を走る、あの独特の高揚感が楽しめます。道沿いにも激しい表情の岩壁がよく見られます。現在もたびたび崖崩れが起きているようで、大崩海岸という名称に違わぬ厳しさがあります。
急峻な岩壁と、朽ちていく旧道。
大崩海岸のハイライトは、海岸の北側にある石部海上橋です。これは1971年に起こった大規模な崖崩れを契機に作られたもので、危なすぎる大崩海岸の崖下を避けるように海へせり出した道路です。元々の道は廃道となり、石部海上橋からはその廃道を見ることができます。恐ろしいくらい激しく急峻な岩壁と、そこに埋もれるようにして朽ちていく旧道。覆道のコンクリート柱が並び、退廃的な光景が見ごたえあります。また海上橋そのものが美しく、海の上に描かれたカーブ、まるで海の上を滑るように走る疾走感が楽しめます。
廃トンネル、旧石部隧道をいつか見たい。
県道の途中に小さな駐車場があって、ここに車を停めて行きたかった場所がありました。それは今は使われていない廃トンネル、旧石部隧道です。明治20年に出来たトンネルで今はもう使われておらず、しかも崩落しつつあるというまさにこの場所を象徴するスポット。しかし駐車場から険しい道をロープを伝って海の方へ降りていったものの、あいにく雑木林がかなり成長して邪魔になり、残念ながら見ることが出来ませんでした。季節が違えば見られるのでしょうか。やはりいつか見てみたいのです。完全に崩落する前に。
photo.
アクセスマップ
詳細情報
名称 | 大崩海岸 |
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所在地 | 静岡県静岡市駿河区石部~焼津市浜当目 |
問い合わせ先 | 054-626-6266 | 焼津市観光協会 |
休業日 | - |
料金 | - |
駐車場 | - |
公式サイト | ー |
wikipedia | https://ja.wikipedia.org/wiki/大崩海岸 |
食べログ | ー |
トリップアドバイザー | https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g1019672-d1772705-Reviews-Okuzure_Seacoast-Yaizu_Shizuoka_Prefecture_Tokai_Chubu.html |
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