石部屋・阿倍川もち
せきべや・あべかわもち □静岡県静岡市
徳川家康も愛した、東海道中の名物甘味。
石部屋は静岡名物・阿倍川もちの老舗で、阿倍川橋の袂に、なんと1804年から店を構えています。小豆色の暖簾がゆらゆらと揺れる木造の店舗は、交通量の多い幹線沿いにしては独特の存在感を漂わせています。江戸時代から続く茶屋の趣が感じられる佇まい。暖簾をくぐり入口の格子戸を引く気持ちは、かつて健脚の旅人も感じたであろう旅の楽しみ。店内には昔からの写真が飾られ、ここが変わらず行き交う人の甘い休息の地であったことを教えてくれます。
阿倍川もちは柔らかい餅に、それが見えなくなるくらいのたっぷりのきな粉、白砂糖をまぶした甘党にはたまらない一品。江戸時代、安倍川上流で採れる砂金にみたててきな粉をまぶし、当時は大変貴重だった白砂糖を使ったことから東海道の名物として愛されてきました。かの徳川家康もたいそう好んで食べたという伝統の和菓子です。
石部屋では風情ある店内で、お茶と一緒にいただくこともできますが、今回はテウクアウトして、すぐそばを流れる阿倍川の河原に出て食べました。
旧東海道の安倍川橋東詰という、休憩せずにはいられない立地で200年以上店を構える安倍川もちの名店「石部屋」。
きな粉と砂糖の、甘く香ばしい風味。
河川敷でサッカーに跳ね回る少年たちを眺め、春霞でぼんやりとした阿倍川の風景、柔らかい春の風を感じながら、甘〜い銘菓に舌鼓を打ちます。つきたての餅は実にふわふわとした柔らかさ。きな粉と砂糖の甘く香ばしい風味が、餅の絶妙な食感と一緒に口いっぱいに広がります。きな粉の代わりにこし餡をまぶした餅もあり、こちらもほどよい甘さに感服。店内では湯に浸かった餅をわさび醤油でいただく「からみ餅」もいただけます。
かつて東海道を旅した先人達もこの安倍川のほとりで一息つき、茶を啜りながらつかの間の癒しを楽しんだことでしょう。その日、すでに400km以上をバイクで走ってきた僕にとっても、肩の力を抜いて旅の楽しさを深く感じる瞬間でした。
安部川もちの絶妙な食感と、きな粉と砂糖の甘く香ばしい風味。「元祖」の文字が誇らしい。
photo.
アクセスマップ
詳細情報
名称 | 石部屋・阿倍川もち |
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所在地 | 静岡県静岡市葵区弥勒2-5-24 |
問い合わせ先 | 054-252-5698 | 石部屋 |
休業日 | 木曜日 |
料金 | - |
駐車場 | 無料駐車場 |
公式サイト | - |
wikipedia | - |
食べログ | http://r.tabelog.com/shizuoka/A2201/A220101/22000001/ |
トリップアドバイザー | https://www.tripadvisor.jp/Restaurant_Review-g298124-d7410625-Reviews-Sekibe_Ya-Shizuoka_Shizuoka_Prefecture_Tokai_Chubu.html |
LAST VISIT | 200705 |
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