垂水漁港
たるみぎょこう □兵庫県神戸市
イカナゴが名物、神戸を代表する漁港。
この日訪ねたのは、正午から行われる垂水漁港名物の「昼市」が終わったあとでした。後片付けもすっかり終わり1日の業務が全部完了したあとの垂水漁港は、長年使われていない港であるかのような静寂に包まれています。今この港で時計を進めているのは突堤で釣りをする何人かの人たちと、水揚げの終わったコンベアに陣取って羽を休めるサギたちだけ。ひっそりと、のんびりと。平和な港時間が流れています。
1400年代から、古い歴史を持つ港。
垂水漁港はJR垂水駅からは徒歩3分ほどに位置している漁港です。1400年代から史書に記述のある、古くからの歴史を持つ港。大阪〜神戸〜播磨の本州側の沿岸では規模が大きい漁港で、大阪湾や瀬戸内海で獲れる魚介類を水揚げしています。たくさんの種類の魚が揚がりますが、なかでもイカナゴやシラスがよく獲れることで有名。神戸では春の訪れをつげる郷土料理に「イカナゴのくぎ煮」がありますが、最盛期にはイカナゴが大量に水揚げされ、その様子は日本の音風景100選にも選ばれている風物詩です。
そこにはただ緩やかな、海風だけが吹く。
しかしこの日この時は全く別物です。とにかく全てが終わったタイミングで、沖と同じように凪いだ雰囲気に満たされています。セリの場も綺麗に整頓され、そこにはただ緩やかな海風だけが吹いています。唯一、漁協の建物の2階にある食堂だけは活況のようす。入店を待つ人が並んでいます。新鮮な魚を出す「垂水漁港食堂」が人気を博しています。また港の入口には垂水漁港で水揚げされたり、その場で加工された商品が並ぶ直売所も設けられています。もちろん、名物のイカナゴのくぎ煮がイチ押し。今回は夏場の訪問なので少数でしたが、春先にはもっとたくさんのくぎ煮が販売されています。
密接な関わりを持つ、海神社。
また垂水漁港を訪ねた時に気がついたのが、港の北側の道路沿いにある大きな鳥居。開放的な垂水漁港にあって大いに目立つ朱塗りの鳥居なのですが、その先には国道2号線を挟んで鎮座する海神社があります。海の安全を祈願するこの海神社の、境内で見た旗。これが垂水漁港に停泊するほとんどの漁船にも掲げられていました。この街が海の恵みと海への畏敬で成り立っていることを物語る光景であり、港がこの地域の人々の生活に密接に関与していることを垣間見る景色でした。
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アクセスマップ
詳細情報
名称 | 垂水漁港 |
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所在地 | 兵庫県神戸市垂水区平磯 |
問い合わせ先 | 078-706-0456 | 神戸市漁業協同組合 |
休業日 | - |
料金 | - |
駐車場 | 有料駐車場 |
公式サイト | https://kobeshi-gyokyo.or.jp/tarumi-fishing-port |
wikipedia | https://ja.wikipedia.org/wiki/垂水漁港 |
食べログ | - |
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LAST VISIT | 202208 |
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