五色塚古墳
ごしきづかこふん □兵庫県神戸市
抜群の開放感、歴史を超えたパノラマ。
風光明媚な明石海峡を、手に取るように眺められる素晴らしいパノラマ。このあたりの美しい景色を独り占めするようです。それもそのはず、この五色塚古墳は4世紀頃、明石海峡一帯を支配していた豪族の墓と言われているのです。この地を知り尽くした権力者自らの墓を、この地で一番ふさわしい場所に作るのは当然のことなのですから。
五色塚古墳は明石海峡大橋にも近い五色山の上にあり、航空写真で見ると端正に整えられた形が美しい前方後円墳です。南北に長く、全長は194m。兵庫県では最大の前方後円墳です。すぐ西側には直径70mの円墳、小壺古墳も並んでいます。
五色塚古墳は明石海峡大橋と淡路島を望む五色山に位置する前方後円墳。爽快な眺望が魅力。
すぐ西側には「小壺古墳」という円墳もある。
麓から見上げる五色塚古墳。
海峡を渡って運ばれた、古墳を覆う石積み。
五色塚古墳は古来から良く知られ、どちらかといえば丁寧に保存されてきた古墳のようです。しかし戦後の食糧難の時代には残念ながら畑などとして使われて、荒廃していました。ようやく1965年から再び整備され、現在のように美しい古墳として蘇ったそうです。整備の際に大量に出てきた埴輪などの文化財は、一部は国の重要文化財となるほど貴重なものでした。
五色塚古墳は入口にある小さな資料館で記帳し、あとは無料で見学できます。まず目に入るのは、三段になった墳丘を覆う大量の石積み。これらは昔からあったもので、淡路島にある五色浜という場所から運ばれた石だそう。それが五色塚古墳の名前の由来でもあります。
1965年から整備され、現在のように美しい古墳として蘇った。
方墳から円墳を見上げたアングル。
古墳の頂部には円筒の埴輪が並ぶ。
ちょっと、不思議な感覚に陥る景色。
階段を上るうちに、徐々に美しい展望も開けてきます。北側にある後円は直径が115mもあります。頂上の平らな部分はもちろんもっと小さいですが、まるで円形のステージのように、広い空の下に鎮座しています。北側にはなだらかな斜面に広がる街並みがあり、ステージに立った僕を見ている観衆のように思えてしまいます。ちょっと、不思議な感覚に陥る景色なのです。
五色塚古墳から北方の眺望。なだらかな丘に住宅街が広がっている。
円墳は直径が115mもあり、美しいシルエット。
日本で最初に復元整備が行われた古墳として知られる。
季節を告げる風が吹き抜ける、心地よい景色。
南半分の前方の端まで行けば、そこは明石海峡を見渡す展望の特等席。この場所では標高は約25m。この高すぎず低すぎずのちょうどいい加減が、まさに明石海峡を手に取るように眺められる理由なのです。よく出来たジオラマ模型を見るように、古墳の麓を列車が走り抜けます。または海峡をゆく船舶たち。季節を告げる風が吹き抜け、これはジオラマ模型ではないことを知らせてくれます。心地よい、景色です。
入口にある小さな資料館には、出土した文化財が少しだけ展示されています。またパネルには整備される前の写真などもあり、なかなか見ごたえがありました。
古墳の南端は明石海峡を見渡す展望の特等席。風光の景色を手に取るように眺められる。
円墳へ上る階段。
住宅街に隣接しているのも特徴。
photo.
アクセスマップ
詳細情報
名称 | 五色塚古墳 |
---|---|
所在地 | 兵庫県神戸市垂水区五色山4丁目1 |
問い合わせ先 | 078-707-3131 | 五色塚古墳管理事務所 |
休業日 | 月曜日 |
料金 | - |
駐車場 | 無料駐車場 |
公式サイト | https://goshikiduka.org/ |
wikipedia | https://ja.wikipedia.org/wiki/五色塚古墳 |
食べログ | - |
トリップアドバイザー | https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g298562-d1992267-Reviews-Goshikizuka_Tomb-Kobe_Hyogo_Prefecture_Kinki.html |
LAST VISIT | 202003 |
※掲載のデータは当ページ更新時点でのものです。以後の変更や詳細な情報につきましては、ご自身でお問い合わせの上ご確認いただきますよう、あらかじめご了承ください。