呉ハイカラ食堂・呉海自カレー

個性派の名物、「海軍テッパンカレー」。

呉市のご当地グルメとして注目を浴びているのが、呉海自カレー。市内には海自カレーを出すお店がたくさんあり、それぞれに特色のあるカレーを提供しています。「それぞれに」というのがミソで、まさに呉海自カレーの特徴です。というのも、海自カレーというのはそもそも海上自衛隊の各艦艇で独自にレシピがあるもので、それぞれの艦艇オリジナルのレシピを各店舗に割り振って提供されているのです。海上自衛隊では長期間の航海の際、薄れてしまう曜日の感覚を取り戻すために毎週金曜日の昼食にカレーが出されます。それが艦艇によってオリジナルレシピがあるというもの。各店舗は海上自衛隊の調理員からレシピを教わって再現しています。その数、20店舗強。街と自衛隊が一緒になって、呉市を盛り上げているのです。

港近くにある人気店、呉ハイカラ食堂。

そんな数ある呉海自カレーのお店から、今回は大和ミュージアム近くにある人気店、呉ハイカラ食堂をチョイスしました。このお店のカレーは、潜水艦「そうりゅう」のレシピです。もうひとつ魅力的なのが、海上自衛隊でも使われている鉄板の食器で出されること。ワンプレートで大人なお子様ランチ的な見た目がインパクト大なのです。結構それが目当てで選んだところも大きいです。お店は立体駐車場の下層階を店舗として使っている、ちょっと分かりにくいビルの2階にあります。海自グッズを販売する店舗と一体となった感じで、やや見つけにくかったのですが無事到着。

店内は、潜水艦の中にいるような感覚。

店内は潜水艦の中をイメージしたような内装で、店員さんも海上自衛隊風のユニフォームを着ています。さらに店内BGMは軍艦マーチ的な音楽が流れていて、テーマパークのような世界観です。全体のカラーリングとか、壁に無数にある計器類とか、テーブル間の衝立も配管を模したものとか、随所にこだわったインテリア。席に座ると潜水艦の中にいるような感覚はいよいよ強まり、ちょっと面白いです。

見た目が楽しい、鉄板ワンプレート。

そして注文した「海軍テッパンカレー」が到着。見事にシルバーに輝くステンレス製のワンプレートになっています。真ん中にたっぷりの海自カレーがあり、周りには色々と。海軍テッパンカレーには、鯨のカツレツと戦艦霧島で発祥したと言われる肉じゃがが付いてきます。そしてご飯の上に挿してある旭日旗がムードを盛り上げます。呉ハイカラ食堂の海自カレーはフルーティーでやや酸味のある辛さ。オリジナルな旨味が出ている逸品です。スプーンですくうときにカラカラと食器と当たって出る音がまた気分を盛り上げてくれます。喉を潤すのはプレートの左上にある牛乳です。海自ではカレーと牛乳はセットなんだそう。また鯨のカツレツと肉じゃがも店主のこだわりが感じられる味で、全部美味しくいただきました。

土産物コーナーも、充実の内容。

お店を出たら、さっき通ってきた土産物コーナーをひと通り見てみます。実はこのコーナーには映画「男たちの大和」で実際に使用された三連機関銃や戦艦大和の大きな模型も展示されていて、意外と侮れないお店なのです。海自グッズや、もちろんレトルトの海自カレーも販売。店員さんも海自のコスチュームで、呉ハイカラ食堂でたっぷり味わった臨場感そのままに買い物を楽しめました。

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