和久傳ノ森
わくでんのもり □京都府京丹後市
名店の意志に満ちる、特別な世界。
京丹後の豊かな里山に開かれた、自然の恵みを満喫できる場所。そして日本を代表する絵本作家の足跡に触れ、心に活力を与えてくれる場所。そんな贅沢に癒されるのが、和久傳ノ森です。丁寧なもてなし、優しい森、自然をいただく、幼少時代の気持ち。そんなキーワードが浮かぶ、他にはないオリジナルな世界が和久傳ノ森にはあります。
植樹されてから10年、美しく生まれた森。
京都市内にある有名な料亭・和久傳が明治3年に創業した地が京丹後市。料理旅館として始まった長い歴史の中で、2017年に里帰りを果たしました。実は元々は何もなかった造成地。そこに2007年から植樹が始められ、これまでに56種3万本の植樹が行われてきたそうです。10年が経つと立派な雑木林となり、それらに囲まれるようにして敷地があります。人の手でも、森は生まれるんだと思いました。その様子は敷地内に展示されていて、興味深いものがあります。
森で収穫した食材を使った、こだわりの料理。
そんな敷地内を散策すると、桑畑や果樹園、椎茸、蕗の薹なども育てられています。そしてそれらを使って、和久傳ならではの料理をいただけるレストランがあります。イタリア語で桑の木を意味するモーリという屋号を持った工房レストラン「wakuden MORI」。海と山を抱く京丹後ならではの旬の食材や、この森で収穫した食材を使った自然派志向の料理を楽しめます。料亭の技も惜しみなく注がれていて、それでいてリーズナブルな設定。カフェとしての利用も可能で、和久傳の名物であるれんこん菓子「西湖」が人気です。今回は蓮根を練り込んだそばをいただきました。くるみ出汁が味わい深く、それぞれの食材が生き生きと感じられる、絶品のそばでした。
安野光雅の絵の世界に、心を打たれる。
また和久傳ノ森にある、とてもとてもオススメなのが、「森の中の家 安野光雅館」です。こちらは敷地内で異彩を放つ真っ黒な建物で、建築家安藤忠雄氏の設計。その中に満たされているのが、画家であり絵本作家である安野光雅氏の作品群です。90歳を超えてなお創作活動を続けておられ、新作も発表されている画伯。その優しく温かく、しかしどこか芯のある画風に、一目で心を打たれたのでした。「こどもが自ら考える」ということをテーマに長年にわたり創作した絵本や、ライフワークでもある旅先の風景画など、貴重な原画を企画展ごとに鑑賞できます。訪ねた時には、氏の代表作である「ふしぎなえ」を見ることができました。
京丹後で流れる、かけがえのない時間。
植樹から10年を数えてようやくオープンした和久傳ノ森。その志は静かでしたが、とても強いものでした。10年の時間は土を育て、森を育て、実りをもたらしました。その恵みを存分に使った、あらゆるもてなしを受けられる場所。都心からは遠く離れた京丹後で、かけがえのない時間が流れていました。
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アクセスマップ
詳細情報
名称 | 和久傳ノ森 |
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所在地 | 京都府京丹後市久美浜町谷764 |
問い合わせ先 | 0772-84-9901 | 和久傳ノ森 |
休業日 | 毎週火曜日(祝の場合は翌日)、年末年始の12月29日~1月1日 |
料金 | 安野光雅館/一般:1000円、中高生:600円、小学生400円 |
駐車場 | 無料駐車場 |
公式サイト | https://mori.wakuden.kyoto/ |
wikipedia | - |
食べログ | https://tabelog.com/kyoto/A2609/A260903/26029454/ |
トリップアドバイザー | https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g1023401-d14098070-Reviews-Mori_no_Naka_no_Ie-Kyotango_Kyoto_Prefecture_Kinki.html |
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