岡ミサンザイ古墳
おかみさんざいこふん □大阪府藤井寺市
太古から変わらない、古墳の静謐。
岡ミサンザイ古墳は古市古墳群の一部として世界遺産にも登録された立派な前方後円墳です。墳丘の大きさは全長245m、後円の直径は150mあります。空撮で見ると周辺では目立つ大きさで、国内の古墳では16番目に規模の大きいものだそうです。5世紀後半の築造と、当時では群を抜いて最大だったと考えられる古墳です。1500年という年月は、ちょっと想像の及ばないロマンを感じます。埋葬者は諸説あるものの、宮内庁では第14代仲哀天皇の陵として定められたそう。地元では「ちゅうあいさん」と呼ばれているそうです。
家並みの中に忽然と現れる、巨大な濠と墳丘。
岡はこのあたりの地名です。ミサンザイというのが聞き慣れない言葉ですが、「御陵(みささぎ)」が訛ったものだと言われています。そういえば堺市にもミサンザイ古墳というのがあり、印象に残っていたことを思い出しました。
近くのコンビニに車を停めて、歩いて岡ミサンザイ古墳に向かいました。古墳の周辺は完全に住宅街として成熟していて、家並みの中に忽然と巨大な濠と墳丘が現れます。夏の太陽に照らされた岡ミサンザイ古墳は、隆々とした緑に包まれています。この水の向こうにあるのは、よく考えたら全く手付かずの森なのです。一時期城郭が築かれた時代もあったそうですが、それでも1500年間保たれた御陵は、人の想いが受け継がれた尊さを感じずにはいられません。
白鷺が一点の白を灯し、とても優雅な風景。
岡ミサンザイ古墳の特徴のひとつに、墳丘を囲む濠が非常に大きいことが挙げられます。たしかに青空を映す静かかな水面は広大で、そこにたっぷりの水が溜まっている深ささえ想像できます。白鷺が一点の白を灯し、とても優雅な風景です。たくさんの水鳥が飛来する場所としても、地元では有名だそうです。昔は村の用水としても使われたようで、人々の暮らしとも密接に関わっていたことが伺えます。
一瞬にして感じ取れた、安寧の感情。
礼拝所には、誰もいません。とにかく、時間を止めてしまったように静かです。それは岡ミサンザイ古墳の所業に違いありません。太古から変わらぬ静けさなのです。森も、水も、空もここではずっと、変わらない姿であり続けているのです。あまり長居はしませんでしたが、一瞬にして感じ取れたその感覚。それは忘れられない安寧の感情でした。
photo.
アクセスマップ
詳細情報
名称 | 岡ミサンザイ古墳 |
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所在地 | 大阪府藤井寺市藤井寺4丁目 |
問い合わせ先 | 072-955-1115 | 宮内庁書陵部古市陵墓監区事務所 |
休業日 | - |
料金 | - |
駐車場 | - |
公式サイト | https://www.kunaicho.go.jp/ryobo/guide/014/index.html |
wikipedia | https://ja.wikipedia.org/wiki/岡ミサンザイ古墳 |
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